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ネタバレあり感想:『終末トレインどこへいく?』4話。武蔵横手も高麗も…西武線各駅がこの世の終わりすぎる。でもフニャフニャな晶はヤバいぐらい可愛かった!

文:電撃オンライン

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 2024年4月22日(月)に放送されたTVアニメ『終末トレインどこへいく?』4話“なんでおしり隠すの?”の感想記事をお届けします。

【注意】キービジュアルより先のテキストでは、『終末トレインどこへいく?』4話の物語に関する記述が多々あります。そのため本編をご覧になってから読むことを強くオススメします。


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内心ではヤバいと思いつつ、怖くて言い出せない晶の気持ちに共感【終末トレインどこへいく? 4話】


 これまでのエピソードでもアバンで挿入されていた過去編は4話では少し長め。撫子が電車に持ち込んだ銀梅花の思い出や、葉香と静留の関係性が判明してきました。静留と葉香の約束が星にちなんでいることと、葉香が銀梅花を星の形と認識していたことは、今後葉香と再会した時に、撫子が持ち込んだ銀梅花が重要な役割を果たしそうな気がします。

 あと、普通の人は「なんでそんなに凄いの」って聞かれたら「そんなに凄くないよ」と謙遜すると思うのですが、素直に受け取って自分が凄い理由を話し始める静留、なかなか図太い神経をしているなと思いました。あの超人的な身体能力は、小学生の頃はスーパーヒーロー扱いになるのは納得ではあるんですが。


 3話のラストで誰もが気になっていた晶のおしりは4話でもそのままで、ポチさんだけが晶の異常に気づいている様子。

 キノコに関しては力技で引き抜けばどうにかなるのは晶自身も知っているはずですが、実際静留が強引に頭からキノコを引き抜いた時、脳は大丈夫なのか心配になりましたし、生えている場所も違うので安全の保証もないですからね。ビビリと言われている晶が誰にも言い出せず、事実が確定してしまうのが怖くて見て確かめることもできない気持ちは結構理解できます。


 その後は、武蔵横手駅、高麗駅、東飯能駅などいくつもの駅を一気に通過しましたが、どの駅もこの世の終わりのような光景すぎて、本作がポストアポカリプスものであることを改めて思い出しました。しかも途中に玲美が言いかけていた通り、オタネニンジンもゴルフボールもおそらく元は人間なんですよね……。

 知能を失って突進してくるヤギ人間も恐ろしいですが、とくにオタネニンジンにゴルフボールは、人間としての意識が残っているのかを想像すると怖すぎる。比較的正気だった地蔵も、何も食べられず一歩も動けないようですし、7Gの影響を受けた土地の中でも、動物になるだけで済んだ吾野はかなりマシな方だったという1話での話は本当だったことがよく分かりました。


 また、静留一人に運転を任せるのは効率も悪いため、交代交に運転するのは実に理に叶っていますが、割とすぐに習得して不測の事態にも対応できるあたり撫子も玲美もなかなかのセンスの持ち主。玲美が『電車でGO!』のプレイ経験があるのはちょっと意外でしたが、どこかのゲームセンターで遊んでいたのかもしれませんね。

医者を探して辿り着いた稲荷山公園駅は小人の国になっていた【終末トレインどこへいく? 4話】


 後半では、お尻に寄生したキノコによってついに晶に異変が起き始めます。

 嫌がる晶を取り押さえてキノコを無理やり引っ剥がすやり取りは、怪我や服が汚れたのを隠そうとする小学生と保護者のやり取りみたいで笑ってしまいましたが、静留達に比べてキノコを引っ剥がすのが遅れてしまったせいか、晶が幼児退行してしまうという結果に。

 下手をするともう戻れないかもしれないので、呑気なことを言える状況ではないことは頭では理解しつつも、ふにゃふにゃになった晶が可愛すぎてヤバいと感じたのは自分だけではないはず。大人ぶろうとしてクールに振る舞っている普段とのギャップが凄まじく、しっかりと晶の声と認識できるんですけど、完全に頭がとろけてそうな声音になっている木野さんの演技も本当に素晴らしかったです。

 初見はいわゆるクールキャラみたいな印象でしたが、本作の中で一番バリエーション豊かな表情を見せてくれているなと。この3、4話で一体どのくらいの視聴者が晶の虜になってしまったのか気になります。


 一方、あのまま放置しておくともっとヤバい状態になっていたのは確実なので、決して間違ったことをやったわけではないのですが、やはり自分の手で引き抜いてしまっただけに、晶がおかしくなった責任を玲美が感じてしまう気持ちも分かります。腕の立つ医者を探し、一刻も早く晶を元に戻そうと、玲美が危険を顧みずどんどん先に行こうとする様子に、普段は喧嘩しつつもお互いを大切に思っている二人の絆の深さを感じましたね。

 過去の回想にあった、教科書を食べれば暗記できるという、某未来の猫型ロボットの道具にありそうな話を信じてお腹を壊す玲美はちょっとかわいそうでしたが……。


 そうしてやってきた稲荷山公園駅は、人間や建物など街のあらゆるものがミニチュアサイズになってしまっているようです。静留と玲美が自衛隊と思しき部隊から総攻撃を食らう様はほぼ怪獣映画のような絵面になっていて、とくに戦車の砲撃シーンは、さすが水島監督というべき迫力。稲荷山公園駅は航空自衛隊の入間基地の最寄りの駅でもあるようなので、すべてミニチュアサイズになりながらも無事だったのでしょう。

 意識を失った後に静留たちが磔にされるのは、ウルトラマン映画を思い出しました(ヘリのローターを使ったのは、静留たちのサイズだと磔にするのにちょうどいいものがなかったんでしょう)。静留たちのは普通の人間なので、ウルトラサインで他の兄弟に助けを求めることはできませんが、一応車内には晶の面倒を見るために撫子が残っています。

 4話では車内で弓の構えをとっている描写もありましたが、水島監督によると、実は撫子は吾野弓術の名手とのこと。静留たちが自力で脱出する可能性もありますが、来週は、もしかすると撫子の活躍が見られるかもしれないですね。


 今までは1クールで間に合うのか心配になるペースでしたが、今週だけで8駅分進むなど一気に池袋への距離も縮まりました。はたして、晶を治療してくれる医者は見つかるのか、5話にも期待大です。



米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース


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