| タイトル |
『バーチャファイター4』 |
レビュアー |
苅☆デカ夫 |
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超初心者から上級者まで完全対応
PS2版『VF4』は間違いなく傑作だ!(3,989文字)
●あの『バーチャファイター』シリーズがPS2に……!
自分は、これまでセガハード一筋でした。セガのゲームが好きだったし、その中でも『バーチャファイター』(以下『VF』)シリーズはかなり好きで、『VF3tb』は筐体を友人と共同購入(当時100万円ぐらい)したほどで、『VF4』も現在ACで大ハマリ中です。当然、家庭用もシリーズ全作をプレイしましたし、『VF』シリーズはセガハードでプレイするという固定観念がありました。
そんな自分にとって、『VF4』がPS2に移植されるということは非常に感慨深いものがあります。セガがハード事業から撤退しているので予想はしていたことですが、長い間セガハードで遊んできた三十路リーチのゲームファンとしては大いに時代の移り変わりを感じてしまいますね。とまぁ、オッサンゲーマーのボヤキはさておき、前作であるDC版『VF3tb』はユーザーの間での評判はイマイチで、PS2への完全移植は可能なのだろうか? と思う人もいるでしょう(自分もその1人)。しかし! プレイしてみたPS2版『VF4』は、PS2史上に残る1本であることを確信させてくれるほど、完成度が高いものです。それでは、PS2版がAC版からどれくらいパワーアップしているのか? そのあたりをAC版にハマっている自分の目でレビューしていきたいと思います。
●移植度はカンペキ! ファン感涙すること間違いなし!!
去年の年末に公開された『VF4』の画面写真を見る限り、見た目はAC版と遜色のないレベルです。一番気になるキャラの動きですが……プレイしてみて移植度の高さに驚きの連続! 自分の持ちキャラであるリオンでプレイしていたのですが、操作感やコンボなどすべての面でAC版との違いを探す方が難しいほど。PS2版で練習したことがすべてACで通用するということは、AC版にハマっている人間にとって号泣するほどうれしいことです。もちろん、PS2版で『VF4』をプレイしてからACデビューを、と考えている人もバッチリ! PS2版の発売後に、アーケードが盛り上がることを期待したいですね。それにしても、AC版の稼動から半年という短いスパンで、よくぞここまで移植したものだと感心することしきり。SEGA−AM2の底力の凄さをビンビン感じました。
●1人で楽しみたい人は「KUMITEモード」がオススメ!
PS2版のオリジナル要素の1つである「KUMITEモード」は、次々と現れるCPUキャラをひたすら倒していくモードです。おもしろいのが、リングネームをつけて作成した自分の分身であるプレイヤーキャラ(PC)を作成して、プレイできる点でしょう。名前をつけることで感情移入できますし、さらに勝ち抜いていくことでPCに設定された段位(1級、1段など多数存在する)を上げていくことができるんです。さらに、勝ち抜いていくことでアイテムを入手し、それらをPCの体の各部分に装着することも可能。段位を上げていけば、PCのコスチュームの色も変えることもできるので、自分のキャラにより感情移入できること請け合い! 最高段位&全アイテム(400種類以上!)入手を目指せばかなり長い時間楽しめるので、やり込みがいも非常にあります。従来の格闘ゲームでは、1人用のモードはあまりやり込めないものがほとんどでした。しかし、この「KUMITEモード」は1人用のモードしてかなりのボリュームがあり、やりごたえは十分。のんびりと自宅でプレイしたい人に最適のモードといえます。
作成したPCでプレイする「KUMITEモード」は、現在アーケードで大好評の「VF.NET」とほぼ同じシステム。家庭にいながらにして、段位上げやアイテム収集の楽しみを味わえるようにしたセガの配慮は、高く評価するべきでしょう。もちろん、メモリーカード2を持ち寄れば、友達と段位の昇格・降格をかけた熱い対戦ができるのです! 従来の格闘ゲームのように、ひたすら対戦する(もちろんそれが楽しいのですが)のとは一味違った戦いが楽しめるのです。
●格闘ゲーム史上にかつてないほど充実した「TRAININGモード」
家庭用の格闘ゲームに欠かせないものの1つが、腕を磨くためのトレーニングモード。本作の「TRAININGモード」は「COMMAND」、「FREE」、「TRIAL」の3つに分かれており、それぞれ異なった方法で練習することができます。では、各練習方法をプレイした感想を、1つずつ述べていきましょう。
1:「COMMAND」
各キャラの全技を練習できるトレーニング。画面に表示された技のコマンドを入力すると「OK」の文字が表示され、すべての技を入力するとそれまでにかかった時間が表示されるようになっています。このトレーニングをプレイすれば、使いたいキャラの全技をチェックできるので、『VF4』を初めてプレイする人にとってはうれしい練習方法でしょう。また、すべての技のコマンドを入力するまでの時間を、友達と競えるのもおもしろいですね。
2:「FREE」
CPUの設定を変更して自由に練習できるトレーニング方法。CPUの設定は、立ち、しゃがみ、カウンターヒット、ノーマルヒットなど数十種類に及び、それらを細かく変えることでさまざまな状況での技の練習が可能になっています。コマンド関係の情報も、実に多彩な表示方法が用意されており、それらを見ながら練習すれば、失敗しやすいコマンドの入力を詳しくチェックできます。さらに、CPUに特定の行動を記憶させてからそれを再生することも可能。これを利用すれば「苦手な連携の途中でしゃがみパンチで割り込む」といった、マニアックかつ実戦的な練習も可能で、まさに至れり尽くせり!
3:「TRIAL」
『VF4』のシステムや対戦時の駆け引きを、課題をクリアしていくことで基礎から学べるトレーニング方法。全部で26の課題が用意されており、各課題で理論を学んでから実践するようになっています。プレイしてみて、課題の内容がとにかく親切な点に驚かされました。課題を1つずつクリアしていけば、システムの基礎から上級者が実践している超上級テクニックまで一通り学べるようになっているんですよ! 課題は自由に選べるので、1つの課題だけを繰り返して練習することができるのもうれしいですね。初心者から上級者まで、幅広いプレイヤー層に対応した、非常に使えるトレーニング方法です。
以上のように、かつてないほどさまざまな訓練方法が収録された「TRAINING」モードは、間違いなく3D格闘ゲーム史上bPといっていいほどの完成度を誇るトレーニングモードです。特に上級者にとって、このモードだけでも6,800円を払う価値があるのではないでしょうか。いずれにしても、今後発売される格闘ゲームのトレーニングモードの新たなスタンダードになることは間違いなし!
●育成にハマり必至の「A.I.SYSYTEMモード」
A.I.(人工知能)に技を教え、育成するモードです。A.I.のキャラと名前を決定したら「SPARRING」と「REPLAY」の2種類の育成方法でA.I.キャラを育てていくことになります。「SPARRING」はA.I.キャラに技を当てて覚えさせ、「REPLAY」では試合のリプレイを再生し、覚えさせたい行動を指示していきます。実際に自分で育成したA.I.キャラを「KUMITEモード」に参戦させてみたのですが、自分で操作できない分「あ、そこはガードだよ!」とか「よっしゃ、よく投げた!」などボクシングのセコンド気分が味わえ、かなりハマりました。試合中もいい行動をした場合は○ボタン、悪い行動をした場合は×ボタン、と指示を出せるので、戦いながらA.I.キャラが成長していくことを実感できます。「KUMITEモード」で勝ち抜いていけば、もちろん段位も上がるしアイテムもゲットできる点も◎。個人的には、状況に応じてロジックが組めるようになれば大満足だったのですが、それはぜいたくというものでしょう。
●その他のモードも充実!
前述の3つのモード以外にも、キャラのアイテムの変更や対戦時のアドバイスを見ることができる「DATE
FILEモード」、セーブしたリプレイデータをコマ送り再生できる「REPLAYモード」、各種設定が変更可能な「OPTIONモード」が収録されています。どれもかゆいところに手が届くレベルまで作りこまれているので非常に便利です。また、これから普及すること必至のハードディスク(以下HDD)にも対応済み。実際にHDDと連動させてプレイしてみたところ、劇的とまではいきませんが、読み込みスピードがアップしていました。HDDを持っている人はぜひ活用してみてください。
●買いです。間違いなく買いです。
AC版をプレイしている自分から総合的に見て、PS2版『VF4』は間違いなく傑作です。完全移植はもちろん、「KUMITEモード」や「TRAININGモード」など、PS2で初めて『VF4』に触れる超初心者から、AC版で散財している上級者まで、すべてのプレイヤーに完全対応している1本です。"オリジナルを超えた移植"とも言うべき完成度は、今後の3D・格闘ゲームに影響を与えるといっても過言ではありません。A.I.キャラを育てるもよし、対戦やトレーニングで己の腕を鍛えてアーケードデビューするもよし。1人でも2人でも楽しめるうえに、アーケードというネクストステージまで用意されているPS2版は、迷わず買いの1本ですよ! それにしても、買おうとすれば何十万円もするAC版と同じものが6,800円で買えるなんて、つくづくいい時代になったものだと、しみじみ思ってしまいました……。
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