| タイトル |
『バーチャファイター4』 |
レビュアー |
アニアキ |
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これぞ待ち望んだ完全移植作
PS2版でトレーニングに励み、アーケードでデビュー!!(3,478文字)
●俺と『バーチャファイター』 注)レビューとは関係ありません。
『バーチャファイター4』をレビューするにあたり、まずは7年〜8年『バーチャファイター(以下VF)』シリーズをプレイし続けてきた自身について語りたいと思う。俺が初めて『バーチャファイター』に触れたのは『バーチャファイター2』がリリースされた数カ月後。高校卒業前にふらっと立ち寄ったゲームセンターで『VF2』に触れて以来、虜となった。グラフィックに惹かれたところもあったが、やはり驚かされたのはゲームシステム。初めてプレイした瞬間、「このゲームは誰にも負けたくねぇ!」と思い、その日一日ゲームセンターで『VF2』をプレイしたことを今でも覚えている。それからは、もう毎日ゲーセン通い。俺の人生の歯車が狂い始めた。
『VF』にハマり出してからの俺は、今日まですごい人生を歩んできたと思う。『VF』やりたさに学校を辞めてしまったこともあった。『VF』をやるために必死でバイトをしていた時期もあった。今考えると恐ろしいほど『VF』に金を使い込んだ。しかしながら、『VF2』『VF2.1』『VF3』『VF3tb』、そして『VF4』と今日まで必死に『VF』に取り組んできたのは、『VF』の完成度が高く、対戦ゲームとしての読み合いが複雑で楽しいものであったから。勝つためにそれなりのテクニックが必要。しかしながら、そのテクニックが他プレイヤーより劣っていても、読み合い(知識で勝負)、つまり駆け引きでなんとか補うこともできる。また、少し工夫するだけでマンネリ化する対戦の読み合いに変化を持たせることができる。自分がこれまで飽きずにこのゲームをプレイし続けることが出来た理由はそこにある。強い弱いは別にしても、これほどプレイに個性が現れるゲームはない。対戦する度に、いつも思うことだ。
『VF2』『VF2.1』はテクニックに重きが置かれ、横一直線の平面な戦いということで、読み合いとしては少々単調になってしまう部分もあったが、『VF3』からは奥、手前の移動が可能となり、奥深い読みを必要とする対戦が楽しめるようになっていた。そして『VF4』。これまでの読み合い、テクニックを必要とする中で、さらに受け身のシステムが追加されたことで、まったく新しい読み合いを楽しめるようになっている。ある程度キャラを思い通りに動かせるようになれば、ホントにこれほど楽しい格闘ゲームはないと思う。自分はこれまで数多くの『VF』大会に出場し、全国のさまざまなプレイヤーと対戦することで、このゲームに関しては非常に多くのことを学んできたつもりだ。これからもいろいろな大会に出場し、『VF4』をプレイし続けると思う。もはや『VF』は俺の人生。
前置きが少々長くなりましたが、そんな奴のレビューです。
●ここが楽しい『VF4』の対人戦における駆け引き
『VF4』は、複雑なコマンド操作を必要とせず、豊富な技を簡単に繰り出せるのが魅力(もちろん上級テクニックともなると、それなりには複雑にはなるけれど)。思い通りに技を出せるようになったら、後はどこでその技を仕掛けるか、そして技ガード後・ヒット後の有利不利、投げ抜け、受け身、起き上がりの攻防を少しずつ覚えていく。自分の思い通りに動いて勝てるように、いろいろと考える…。これらが出来るようになれば、対戦が面白くなります。もちろん初めは時間がかかると思いますが。
この対戦ゲームの世界には、"的確な返し技"(技をガードした後に確実に決まる攻撃)以外、正解、不正解という選択肢がありません(自分はそう思ってます)。すべての攻撃に対し、必ず何かしらの対処方法があるのです。そう考えると、読みが当たればどんなにプレイヤーにも勝てるのです。また相手が人間である以上、ミスもある(特に『VF4』はスピーディで読み合いのテンポが速いので、有名プレイヤーにもミスは頻繁に見受けられます)。そんな中で相手が予想だにしていなかったであろう技で翻弄したり、手数で勝負したり、手堅く戦ったりなど、プレイヤーによって戦い方が異なる要素が絡み、見ているだけでも飽きない対戦となるのです。そこが対戦を楽しいものにしているのではないでしょうか。
と、『VF4』は相手との駆け引きが非常に奥深いゲームです。その面白さに気付いた時、病みつきになって対戦相手を求めること間違いなしです。
●気になるアーケード版からの移植度は?
『VF4』そのものの移植度は、グラフィック的にもシステム的にも完璧です。ただ、PS2版は現行でのアーケード版(Ver.B)から若干技性能に手を加えられたVer.Cとなっています。PS2版の発売と時を同じくしてアーケードに登場するということですが、アーケード版と何ら変わりはないと思います。むしろ同じ。個人的に『VF』に関しては厳しい目で評価したいと思っていましたが、今回ばかりは文句のひとつも出てきません。ここだけは、アーケード版を毎日プレイしている自分の目を信じていただきたいところです。細かい話になると、当たり判定、空中コンボ、バウンドコンボ、ダメージ値、返し技、さらに突っ込むと"しゃがみパンチ"の攻防、"投げ抜け"後の攻防、技ヒット後、ガード後のフレーム単位による有利不利などに関して、目に付く粗は見つかりませんでした。
アーケード版をやり込んだプレイヤーがPS2版をプレイしても、まったく同じ。逆にPS2版で覚えたことが、そのままアーケード版で通用する。少々回りくどいですが、完全移植という言葉に偽りがないのです。1ファンとしても、これ以上嬉しいことはないですね。仕事中、手が空いてはひたすらPS2版をプレイしていますが、その度に驚いている程です。今回のセガは本気です。
ちなみにプロデューサーの鈴木裕氏から「PS2版で練習して、アーケードでデビューして欲しい」という発言がありました。自分もぜひそうなって欲しいと思っています。むしろ、それを実現させるだけの完成度、移植度となっていますので。
俺もPS2版で修行を積みましたって人とアーケード版で対戦できる日が待ち遠しいなぁ〜。
●PS2版はオリジナル要素が豊富。1人でも、複数で遊んでも納得の楽しさ
1人でも、複数でも、状況に応じていろいろ楽しめるのがPS2版の魅力のひとつです。PS2版は、アーケード版の完全移植に留まらず、仕上がりの良いオリジナルモードが豊富に用意されています。アーケード版の「VF.NET」と同じような感覚で楽しめる「KUMITE」モード、技の性能、戦術、空中コンボなどをひとつひとつ丁寧に説明してくれる他、ダメージ、フレームなど練習に必要な要素がすべて詰め込まれた「TRAINING」モードと、1人で遊ぶ、または練習するのに申し分ないモードばかり。ネットワーク対戦が出来ないことは少々残念に思いますが、それを補って余りあるオリジナルモードなのです。個人的には、対戦したければゲーセンに対戦者を求めに行けばいいという気持ちがあるので、実はネットワーク対戦はなくて問題なしとしているところです(あくまで個人的に)。いや、なくても十分ですよ、ホントに。
●『VF』ワールドがより広がることを願いつつ……
格闘ゲームとしての完成度、アーケード版からの移植度、PS2版オリジナル要素と、すべてに妥協のないPS2版『VF4』は、特に現在アーケード版でハマっている人はもちろん、格闘ゲームに少しでも興味のある人にも、絶対にオススメできます(もちろん自分も即購入を決定!)。ただ問題は「バーチャファイター専用スティック」を同時に購入できるかどうか、ということでしょう。連続、複合入力が必要不可欠なため、ぜひとも購入をオススメしますが(既存のアーケードスティックでも十分プレイできますが、どうせならアーケード仕様と同じ3つボタンの専用スティックでプレイしたいところです)、ソフトとスティック2つ(対戦用ということで)のフルセット購入は少々値は張るわけでして…。でも! 買う価値は絶対あり!
PS2版の発売により、今後アーケードでもさらに『VF4』が盛り上がってくれることに期待しています。しつこいようですが、格闘ゲーマーなら間違いなく買い。『VF4』未プレイの人は、最寄のゲームセンターで1度お試しあれ。そのゲームがそのまま自宅で遊べるようになるって考えれば、買わずにはいられないはずですよ。
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