| タイトル |
『グランツーリスモ4"プロローグ"版』 |
レビュアー |
スピードジャンキー井上 |
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誰もがラップタイムのコンマ1秒に一喜一憂!?
今度の『GT』はファンを熱くする"初心者のためのRCG"(3,886文字)
いまや国内のみならず、世界中のユーザーが発売を待ち焦がれている『GT』シリーズ最新作といえば、『GT4』のこと。順調に開発が進んでいたように思えたのだが、残念ながら昨年秋に発売延期が決定。それと同時期に『GT4"プロローグ"版(以下GT4P)』が発表された、という経緯がある。こうして昨年12月に発売を迎えた『GT4P』だが、その内容は「プロローグ」という名の通り、壮大なスケールで制作される『GT4』世界の一部を先行体験できるシングルカット版となっている。ここまで聞いて「な〜んだ、ただの体験版レベルなのか」と思った人は、甘い! 甘すぎる!! 現時点での『GT』最新作というだけあって、その名にふさわしい内容に仕上がっているのですよ。ここでは、ただの先行シングル版にとどまらない、『GT4P』の魅力をクローズアップ!
●2,980円以上の価値がある「ドライビングスクール」モード
『GT4P』には、手軽にレースができるアーケードモードもあるけれど、注目はなんといってもメインモードの「ドライビングスクール」。これは、RCG初心者でも『GT4』本編をすんなり遊べるよう、クルマの走らせ方のイロハを手取り足取り教えてくれる、いわば超ビギナー向けモードだ。ゲーム内容自体は、従来シリーズにあったライセンスモードのように、各レッスンを受けて規定タイムをクリアすれば次のレッスンに進めるというものなんだけど、その規定タイムの設定が絶妙なんだな。それこそサーキット1周を走りきるだけでクリアできるものもある。そんなわけで、普段からゲームを遊んでいる人なら、サクサクとクリアできちゃう。
レッスンはグリーン、オレンジ、ブルー、レッドと4段階のレベルに分かれていて、レッドレベルをクリアすると、今度は隠しレッスンのパープルレベルのレッスンを遊べる仕組みだ。このパープルレッスンまで進めて、ようやくライバルカーが出現して、レース形式のレッスンが遊べるってわけ。さすがにパープルレベルは、富士スピードウェイで4台抜きするとか、そのあたりでちょこっと苦戦したけど、これまでのレッスンで身に付けたテクニックを駆使すればクリアできる難易度なのでご心配なく。
超初心者のプレイヤーでも、音声ガイド(もちろん? 女性の声)で、そのレッスンの概要と走り方のポイントを教えてくれるし、レッスン中も、コース上に理想の走行ラインのみならず、アクセルオフやブレーキングのポイントも示されているので、それを意識して何度も走り込んでいくことで、そこでブレーキングする意味そのものが、自然と理解できるようになってくる。こうなるとしめたもの。ブレーキングやアクセルをちょっと遅らせたり早めたり、ハンドル操作のタイミングを変えてみたり、いろいろ試行錯誤を繰り返してみると、当然のことながらそれらはタイムに反映される。こうするとコンマ1秒削れたから、今度はこうしてみようという、自分の走りがストレートにタイムに反映されるから面白い。しかも、レッスンでは例えば富士スピードウェイの最終コーナーから第1コーナーまで、というように、ある一定の短い区間に絞ったタイムを計測するから、何度リトライしても苦にならないところがポイント。さらに、レッスンによっては、同じ区間でも違う車種のクルマで走ったりするから、駆動方式や車重による挙動の違いなども体感できるってわけ。クルマの知識を持っている人なら、4WDは曲がりにくいから立ち上がりで車速を稼ぐ、とか、FFだから一瞬ブレーキングしてフロント荷重にしてアンダーステアを消してみよう、などなど、知識として持っている情報を、『GT4P』をプレイすることで、体験として身に付けることができる。かくいう自分もこの前、久々にFFの実車に乗っているとき、「あっ、この動きは『GT4P』と同じだ!」と感じた瞬間もあったくらい。そのとき、スムーズに運転できたのはやっぱり『GT4P』効果だったハズ。
とまあ、ここまでプレイしただけでも、2,980円という価格分はバッチリ遊べるんだけど、せっかくならオールゴールドクリアを目指すべき。というのも、各レッスンには、タイムに応じてブロンズ、シルバー、ゴールドとクリアレベルがランク分けされていて、これがまた燃える要素の1つなんだな。各レベルをオールゴールドでクリアすると、この秋に開催された東京モーターショーに出展されたコンセプトカーなどを、プレゼントカーとしてもらえるから、やる気もアップ! もし、ひと通りクリアしただけで満足しちゃってる人や、『GT』シリーズユーザー、レースゲーム上級者は、ぜひともオールゴールドクリアを目指してみてほしい。ゴールドを目指すようになると、お手本ラインとは違うラインで走った方が速かったり、ギアを1速で曲がる指示が出てるところを2速で走り切れたりと、どうすればタイムを縮められるのか、自分なりに考えて走り込むという、新しい面白さに目覚めるってわけ。この面白さは、シリーズを走り込んできたコアなファンほどハマること間違いナシ! それこそゴールドを獲得するまで次のスクールに進まないぞ、くらいの意気込みで、ぜひチャレンジしてみてほしいな。
こうした、タイムを削っていくRCGとしての純粋な魅力を実現できたのは、なんといっても『GT4』で進化したリアルな挙動があってのこと。ドライビングシミュレータと聞くと、ハンドル操作がシビアで難しいイメージを抱きがちだけど、こと『GT4P』に関しては、とにかく運転しやすいのひと言に尽きる。特にステアリングコントローラの「GT
FORCE Pro」でプレイしたときのリアルさは格別! 例えばコーナーにアンダーステアのまま突っ込むと、フッとハンドルが軽くなってフロントタイヤに荷重がかかっていないことがわかったり、そういったサスの動き、タイヤのグリップといったクルマの情報が、よりダイレクトにプレイヤーに伝えてくれる。情報量が多くなれば、それに対する操作をプレイヤーが制御できるわけ。まぁ、微妙な操作もできるくらいリアルということは、プレイヤーのドライビングテクがそのまま反映されるわけなので、通常のコントローラよりもベストタイムを狙うのは難しいんだけど、それを補って余りある、ドライビングの楽しさが味わえるのだ。
●『GT4』本編への期待はプライスレス!!
こうして『GT4P』を走り込んでいけばいくほど、ますます『GT4』本編の内容が気になるのは、自分だけではないはず。そもそも『GT4』の発売延期には、従来シリーズから正統なる進化だけでなく、まだ誰もが想像し得ない、新しいエンターテイメントを追求したいという、プロデューサー・山内氏の決断があった。確かにシリーズのファンならば、最新作もきっと、好きなクルマに乗って、レースに参戦してお金を稼いで、チューニングして…といった「GTモード」をメインに、リアルになった挙動と、シリーズ最多となる豊富な車種を使って遊べるんだろうな〜といった想像はたやすい。だが、今回の発売延期によって、『GT4』は、想像の域を超えた新しい『GT』に生まれ変わるはずだ。いったいどんなRCGに進化を遂げるのか……そのヒントは、実はすでに『GT4P』の中にひっそりと(!?)散りばめられていたりする。
その1つが、ゲーム中のいたるところで見受けられる、"人"の存在だ。オープニングムービーやラリーコースでは、ラリーカーを避けるギャラリーが描かれているし、フェアレディZのオープンカーに乗ると、ドライビングスーツとヘルメットを装着したドライバーがバッチリ乗り込んでいる。また、レッスンのガイドで女性の声が流れるところも、そもそもこれまで音声が収録されたことがない『GT』シリーズにとっては大きな変化なのだ。もちろん『GT4』本編では、こうした"人"の存在が単なるにぎやかしのためだけにとどまるわけがない。例えば、ダートコースでは助手席にコ・ドライバーが乗り込んでWRCばりにコースの指示を出してくれたり、あるいは耐久レースでピットに入ると、大勢のピットクルーたちがピット作業をしてくれたり、さらにはクルマを手洗いで洗車してくれたりするのかも(笑)と想像は尽きない。敵車のAIも進化するということなので、個性あるライバルたちとのデッドヒートも楽しめるかも!? 想像を広げればキリがないけれど、実際のモータースポーツでは数多くの人間が関わって成り立っていることを考えれば、従来の『GT』では成し得なかった、活気に満ち溢れたレースシーンを演出してくれるはずだ。どれくらいの活気が生まれるかは、オールゴールドクリア時の、プレゼントカーをもらうときに祝福してくれるギャラリーの人数と、湧き上がる歓声に包まれれば、雰囲気はつかめるはず!
圧倒的なボリュームでの発売が予定されている『GT4』本編。収録車種はシリーズ最大の500台以上で、収録コースは従来コース(もちろんリファインされる)はもちろん、イタリアや香港などの市街地コース、筑波サーキットや富士スピードウェイといった実在コースも合わせて50コースが用意される予定だ。これらの膨大な要素が、どういった進化によってまとめ上げられるのか、期待はふくらむばかり! 気になる発売日に関しては「2004年の暖かいうちに出します(山内氏)」とのこと。近日中にも続報が届くはずなのでチェックをお忘れなく。とにかく今は、本編発売に備えて『GT4P』でドラテクを磨いておこ〜っと!!
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| レビュアー紹介 |
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スピードジャンキー井上
電撃FF班「電撃の旅団」に所属する走り屋ライター。キャラの名前は「Fairlady」だが愛車はスカイラインだ。先日、某所で最高速チャレンジ中に突然、エンジンルームとマフラーから大量の白煙が吹き出す事態発生!! 痛恨のエンジン&タービンブローにさぞかし落ち込むと思いきや、「これでさらにパワーアップできる!」とばかりにすぐさまニュータービン&エンジンを購入するという用意周到ぶり。果たして愛車は、無事に復活することができるのだろうか?
●好きなゲーム
『峠MAX』シリーズ
『首都高バトル』シリーズ
『リッジレーサー』シリーズ |
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