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タイトル
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RULE of ROSE(ルールオブローズ) |
レビュアー
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梅津爆発 |
不思議で不可解で不潔なお話が貴方を魅了する……。
2006年最初のサイコミステリーAVG!!
突然ですが、みなさん「不思議」は好きですか? そんなこと急にいわれても『不思議の○○○○○』か、藤子・F・不二雄のSF(すこし
ふしぎ)、もしくは少し飛んでる女の子のことくらいしか思い浮かびませんよね。そもそも「不思議」には、「考えても理由や原因がわからないこと」、「思いがけないこと」なんて意味があります(国語辞典参照)。つまり「不思議」なことが多いほど、人間はサプライズできるのです!!
……ってなわけで、不思議で不可解で不潔な物語が展開する『ルールオブローズ』のおもしろさを解説していきましょう。
●謎と伏線満載の、練り込まれたストーリーに心酔!!
まずは序盤の物語を簡単に紹介しましょう。
大飛行船時代の幕開けを感じられる1930年のイギリス。ある町の子どもたちには不思議な噂話が広まっていた。「夕暮れの公園は危ないよ。ノライヌに食べられてしまうんだ! 食べられた人たちは空飛ぶ飛行船に閉じ込められて、一生出られないんだ!」。
月の明かりが辺りをほの暗く照らす夜。ジェニファーは田舎道を走るバスの中で不思議な少年に出会う。少年は絵本"リトルプリンセス"をジェニファーに手渡し、バスを足早に降りてしまう。慌てて追いかけるジェニファー。そこで待ち受けていたのは見た事のない、全く知らない場所だった。……そしてその夜からジェニファーは行方不明となる。
……気がつくとジェニファーは見知らぬ倉庫に閉じ込められていた。その部屋に響き渡る少年の声。「ジェニファー、君って悪い子なんでしょ? 悪い子にはおしおきしたほうがいいよね? じゃあ、さっそく命令するから、よく聞いて。君はこれから毎月、社交界に貢ぎ物を持ってきてください。持ってこないと殺すよ。僕は王子様。だから僕は君に命令する。理由なんかない。世の中には命令する側とされる側しかいないんだ」。自由を奪われていた彼女は、姿の見えない少年のいうことに従うしかなかった。
彼女が目覚めた世界は「赤いクレヨンの貴族」と呼ばれる少女たちに支配されていて、独自の階級制度と薔薇の掟が存在した。貴族は社交界に集まり、階級制度に従わなければならない。下層階級の者は上流階級の少女たちに貢ぎ物を捧げなければならないのだ。そして従わない者には罰が与えられる……。少女たちにとってはただの遊びであったが、ジェニファーは恐怖で身を震わせていた。……しかしこの場所、そして出会う子どもたちに何故か懐かしさも感じるのだった。
「綺麗な蝶々を持っておいで」……最初の貢ぎ物の命令が出される。ジェニファーは貴族階級の最下位。ここを抜け出す方法もわからない彼女は、社交界の命令に従うしかなかった。蝶々を探している最中に彼女は、ブラウンという名の一匹の犬と出会う。物言わぬ彼は彼女の唯一の友だちとなり、理解者となり、味方となった。鋭い嗅覚を持つ彼は愛する彼女に寄り添い、においを辿り、共に真相を追いかけていく。友だちができて少しだけ心が強くなったジェニファーは絵本を見て、あることに気付く。そして彼女は新たにもう一冊の絵本を手に入れる。「まだ思い出せないの?」……少年は彼女にそう問い掛けた。
善悪のつかない無邪気な心。繊細で無垢な子どもたち。その中で生まれた、大人たちには秘密の遊戯。そこには隠された少女たちの本当の想いがあった。ジェニファーとブラウンは、その真相にたどり着くことができるのか……。 |
ジェニファーが迷い込んだ世界はどこなのか? 彼女に難題を課す少年の正体は? そして彼女が忘れてしまったこととは? ハッキリいって、最初はすべてが謎です。ジェニファー自身のことについてもよくわかりません。しかし、ゲーム中に隠された伏線を手がかりに、物語を読み解いていくことで、さまざまな謎が段々と判明していきます。人間の内面にこだわり、練り込まれたシナリオが本作の一番の魅力でしょう。
(注・ここからの文章にはネタバレを防ぐため、伏字が多めに入ります。
気になる人はゲームを買って自分の目で確かめてください)
●ほかのゲームでは味わえない!?
ジェニファーに向けられる悪意の数々
主人公のジェニファーは、なぜかほかの人たちから嫌われています。誰と話しても、一言目には「汚らわしい」と顔を背けられてしまうのは当たり前。○○で汚れたジェニファーが○○をかけられたり、○○○が彼女の○○に押しつけられたり、孤児院の院長に○○で○○○されたり……。主人公が虐げられる場面は多いので、これに嫌悪感を覚える人は、プレイするのが大変だと思います。しかし「主人公が虐げられる」というのは、物語の真相を語る上で非常に重要なことなので、決して意味もなく虐げられているわけではありません。その理由を知りたくて、一気にプレイしたくなります。ここまで不幸で非力で気弱な主人公が登場する作品は、なかなかありませんよ。
●ハイクオリティのグラフィックが、物語の妖しさや怖さを増幅させる
本作のグラフィックを制作したのは『鬼武者』、『GENJI』などを手がけ、世界に認められている「白組」。本編のずい所に挿入されるムービーは、キャラクターの微妙な表情の変化まで表現しています。クオリティの高いグラフィックのおかげで、本作の妖しい世界観はかなり増幅されており、見ているだけでかなりドキドキ。女の子がスカートを持ち上げて貴族の挨拶をするシーンや、ジェニファーが罰を受けるシーンで、妙にエロスを感じてしまうのは、僕だけではない!! ……ハズ。
●思いがけない言い回しの多さにサプライズ満載!!
ゲームの冒頭から「不思議で不可解で不潔なお話」と始まったり、「ノライヌは子どもを食べるよ」、「ノライヌはおかしをくれるよ」なんて、理解できないラクガキが描かれていたりと、ほかの作品ではまずお目にかかれない言葉がいたるところで登場します。例えばジェニファーの味方になる犬のブラウンと出会う際も、普通の作品なら「心強い犬」とか、「賢そうな犬」など、犬の特別な点をアピールした形容詞がつきそうなものですが、本作ではいきなり「汚らわしい犬」と紹介されます。このように不思議な言い回しが多いため心に引っかかり、本作ではさまざまなシーンがとても印象に残るのです。
●普通の物語に飽きた人、
恐怖ではなく驚嘆したい人は必ずプレイしてください!
システム面にそれほど特徴はありませんが、好き嫌いこそあれ、独特の雰囲気と完成度の高いストーリーは本作でしか味わえません。世界を守るために悪を倒すRPGや主人公がモテモテの恋愛AVGなど、よくある物語を楽しむのもよいですが、せっかく長い時間をかけてゲームを遊ぶのですから、何かしら今まで出会ったことのないサプライズが欲しいですよね。その点、本作では最初から最後までサプライズ満載。必ず貴方の期待をよい意味で裏切ります。今年最初で最後(かも知れない)の「不思議で不可解で不潔な物語」を買わないと地獄に落ちるわよ!!!!
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レビュアー紹介
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梅津爆発
ボードゲームと個性的なゲームを愛し、メジャーなゲームには目もくれない、世間とは逆に向かっていくライター。いつの日か日本にボードゲームの夜明けが来ることを信じ、今日も新作ボードゲームのルールを覚える(プレイするヒマはないけれど……)。
●好きなソフト
『鈴木爆発』
『カルドセプト セカンド』
『桃太郎電鉄15』
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RULE
of ROSE
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●機種:PS2
●メーカー:SCE
●ジャンル:AVG
●価格:7,140円(税込)
●発売日:2006年1月19日
(C)2006 Sony Computer
Entertainment Inc.
■ソフト紹介ページ
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