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怖いのが快感になってくるのがまた怖い!
いうなれば「コワキモチイイ」ゲーム!!(3,737文字)
ども。金銭感覚と同じくらい霊感もないただ坊です。突然ですが、みなさんは幽霊って信じますか? 僕はこれまで幽霊を見たことがない関係上、質問の答えは「信じない」になりますが、人間の心とか、魂とかそういったものが、死んでも現実に残るということを
頭から否定はできないな、とも思っています。とまあ、そんな前置きはさておいて、ついに出たんですよ。あの『零』シリーズの最新作が。このゲーム、どんな内容か知ってます? カンタンに説明すると、「襲ってくる怨霊を射影機(カメラ)で除霊しながら、仕掛けられたさまざまな謎を解いていく」っていう内容のゲームです。ここで紹介する『刺青の聲』は、そのシリーズ3作目にあたるもので、これまでの集大成的な内容となっているわけですが!
まず特筆すべきは、ちょっとした勇気じゃ太刀打ちできないその怖さ! そりゃあもう、暑い夏をいっぺんに涼しくしちゃうほどの恐怖が味わえちゃうのですよ。主人公の黒澤怜は、自らが引き起こした事故で亡くした恋人への想いに引きずられて、眠るたびに「眠りの家」と呼ばれる謎の日本屋敷の夢を見るようになる。そこでは怨霊が怜に襲いかかってきて、彼らに攻撃されるたびに、彼女の身体には「呪いの刺青」が広がっていく。はたして、この眠りの家に仕掛けられたさまざまな謎を解き明かし、呪いの刺青が全身にまわる前に悪夢から逃れることができるか?
というのがストーリーの導入部分。とはいえ、ここまで読んだだけでは、まだこのゲームの怖さはわかりますまいなぁ。じゃあ、何がそんなに怖いねん! というとですね……。
●何が怖いってそりゃあなた、
敵をカメラに収めるのが「コワキモチイイ」のさ!
今の世の中にホラーゲームは数多いですが、そのなかで一番怖いゲームをあげてみ? って言われたら、僕は間違いなくこのゲームを押しますよ。ここでは、その「怖さ」について説明したいわけですが、その前にこんなたとえ話しを。たとえば明日、ゾンビや異星人がこの編集部を襲ってきたとしましょう。で、都合よく手元に銃火器もあったとします。
さて、どうするでしょう? ぶっちゃけ僕は、すぐにそれらの武器を手にして、敵と戦うと思いますね。映画スターよろしく、身体をはってバトルバトルですよ、たぶん。……おそらく。敵も肉体がある生き物だから(ゾンビは死んでるけど、肉体はあるし)、物理攻撃は効果があるハズ。ならば、あとはこちらの戦い方次第で、いくらでもなんとかできる気がするんですよね。まぁ、実際そんな状況になってみないとわかりませんけど。じゃあ、こと相手が怨霊となった場合はいかがなものか? さらに、それに対抗する武器が射影機なんてことになったなら? ……さすがにコレはノーサンキューです。もう、間違いなく裸足で逃げ出しますよ! だってあいつら、肉体がないんですよ? 物理的な肉体のあるゾンビとかはワープなんてしてこないけど、怨霊は壁とかもすり抜けてこられるわけです。
つまり、どこから襲ってこられるか、まったく油断ができないわけで。そんな(ある意味理不尽な)相手とは、絶対に会いたくないです。あの、悪意丸出しの瞳などには、本能的な恐怖すら感じますもん。おぞましさ、とでもいいますか。とにかく、マジで勘弁してくださいって感じですよね。
……とまあ、文章を書いているだけでも取り乱しそうなほど、『零』に出てくる怨霊は怖いです。そもそも、舞台となる日本屋敷からしてよくない(いや、舞台としては最高なんですけど)。廃墟と化した日本屋敷独特の雰囲気とでもいいますか、踏みしめただけで「ギュィッ」って嫌な音を出す床とか、人のカタチに見えて仕方ないカベのシミとか、懐中電灯なしでは何も見えないであろう、その暗さとか。うわぁ~って感じの怖さです。ほんと、あの独特のジメジメとした湿っぽい空気感は、日本家屋にしか出せない怖さだと思いますね。じゃあもう、そんなに怖いのなら、このゲームをプレイしなければいいじゃん! と思う方もいるかも知れませんが、それはムリ。正直、ムリですよ。
なぜならこのゲームは、その恐怖が快感になるゲームなのだから!! そう、プレイするうちに、この恐怖が快感に変わってくるから、このゲームはやめられないのです。では、何が気持ちいいのかというと、それはやっぱり戦闘シーンなんですね。さきほどもいいましたが、このゲームは射影機と呼ばれるカメラを使って、怨霊を除霊することになります。しかもこのカメラ、敵を近くまで引き付ければ引き付けただけ、与えるダメージが大きくなるのが特徴。ぶっちゃけ、これが「コワキモチイイ」の要因となるわけですよ。すなわち、ファインダーを覗いて怨霊と見つめ合い、敵をギリギリまで己の懐に呼び込むという、ハイリスク・ハイリターンな感覚がたまらんのです。そりゃあね、敵を引き付けるのは嫌ですよ。だって、引き付けすぎるとこっちがダメージ受けるんですもん。しかも、間近で見る怨霊は不気味さ3倍増しですしね。でも、敵がグワァッ!! って襲い掛かってきたときにおとずれるシャッターチャンス(大ダメージを与えられる瞬間)を逃さず、怨霊のい~い表情を激写したときの快感といったら、もう! 「おうっ!」と思わず叫びたくなるほど気持ちイイんだな、コレが!! さらに、このシャッターチャンスのなかにほんの一瞬だけ存在する「フェイタルフレーム」を撮影できれば、快感はもはや最高潮ですね!
このフェイタルフレームで怨霊を撮影できれば、相手を大きくのけぞらせることが可能なうえに、のけぞった相手に連続撮影で追い討ちをかけていけるようになるんです。この瞬間の気持ちよさときたら、ほんとたまりません。恐怖と戦いながら刹那の瞬間を見極め、シャッターをきる気持ちよさが、このゲーム最大の魅力といっても過言ではないでしょう。僕なんか、このフェイタルフレームの快感なしでは生きられない身体になったようで、いつもギャーギャー叫んで怨霊の怖さと戦いながら、ギリギリまで敵を引き付けてはシャッターを押して、最高の一瞬をフィルムに収めている次第。クセになりますよ、この「コワキモチイイ」感覚は。みなさんもぜひ、味わってみてくださいな。
ちなみに、音響にもめちゃめちゃこだわって作られているので、ヘッドフォンを装着してプレイすることを推奨します。どこからともなく、さみしげな子守唄が聞こえてきたり、やたらとリアルな怨霊のうめき声が聞こえてきたりと、テレビの音響では味わいづらい部分が、より鮮明に恐怖を演出してくれるハズ! 間違いなく怖さが倍増するので、オススメですよ!!
●プリティでキュアでセクシーでダイナマイトな
キャラが登場するのも、間違いなく『零』の魅力
さて、ここまでは本作の「恐怖」についてフューチャーしてきましたが、このゲームの魅力はそれだけではありません。さまざまな心の傷から悪夢の世界へと引き込まれつつも、そこから脱出するために必死に戦うキャラたちも、すごくいい味を出しているんですね。この、登場人物の持つ魅力も、間違いなく本作の魅力だと思います。なかには、本作のヒロインである怜はパンツ姿ではないか、けしからん!! という人もいるかもしれませんが、そう決め付けるのはまだ早計というもの。個人的には「あのパンツルックがいいんでないかい!」と、声を大にして叫びたいところです。なんといっても、お肌とのフィット感がバツグンで、スカートの見えるか見えないかのチラリズムとは、まったく異なるベクトルのセクシーさを感じさせてくれるのが○。いやさ◎! ほんと怜の美しさに、僕はもう! 僕はも~~~~~~うっ!! と叫びだしたくなるほど、キャラの個性が立っています(まぁ、ちょっと誇張してるけど)。
また、初代『零』の主人公・深紅が登場するのも、ファンにはうれしい要素。深紅は前作同様スカート姿なので、スカート派(?)の人も安心ですよね! ゲーム本編とはまったく関係のない話でしたが、個人的には、圧倒的に怖い恐怖のなかに存在する、一瞬のセクシーを探し出すことも、本作の1つの楽しみ方だと思うので。こればっかりは個人的な趣味ですから、なんともいえませんけどね。
ちなみに本シリーズのお約束として、1度ゲームをクリアすれば隠しコスチュームが手に入る、というものがあります。ファンからすれば、このお約束が『刺青の聲』にも当てはまるのか、超気になるところですよね。前作『紅い蝶』ではゴスロリチックなコスチュームもあったりと、さまざまなコスチュームのパターンがあったのがうれしかったりもしました。それだけでなく、怨霊がさらに強くなる「ハードモード」や「ナイトメアモード」といったやり込み要素が追加されるのも、シリーズの伝統。暑い夏は、コレで決まりでしょう!
そんなこんなで結論としては、ホラー系のゲームが好きな人、怜や深紅といったプリティでキュアなキャラが気になる人、どちらにもオススメしたいこのタイトル。視点切り替えの問題で、キャラを思ったように操作しづらい場面がある、といった気になる部分もちょびっとはありますが、そんなものを吹き飛ばすほど圧倒的におもしろいので、ぜひプレイしてみてください。
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レビュアー紹介
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ただ坊
島本和彦先生のマンガに激しく同調し、映画「ロッキー」を見ては涙するという熱血な部分と、ベストプレイスが「ディズニーランド」という癒し部分を併せ持つ、自称永遠のピーターパン。仕事中に聞くBGMがB’zの時は絶好調なとき、GARNET
CROWの時は最高潮のときだと豪語する、へっぽこ三文ライターでもある。
●習得済み精神コマンド
「不屈」「ひらめき」「根性」「熱血」「気合」「魂」(「集中」が欲しい、と本人談)(ついでに「加速」も覚えやがれ、と担当編集談)
●好きなゲーム
『スパロボ』シリーズ
『キングダムハーツ』シリーズ
『KOF』シリーズ
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零~刺青の聲~
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●機種:PS2
●メーカー:テクモ
●ジャンル:AVG
●価格:7,140円(税込)
●発売日:2005年7月28日
(C)TECMO, LTD. 2005
■ソフト紹介ページ
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