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◇ レビュー ◇
電撃オンライン編集部がオススメするソフトを個性的なレビュアーがアツく語ります!
タイトル
爆走マウンテンバイカーズ
レビュアー
スピードジャンキー井上

スーパーハイスピード「チャリンコ」レースを体感せよ!!
実在MTBでトンデモない山道を駆け下りるアクションRCG!(4,887文字)

 日ごろクルマを運転していて喜びを覚える瞬間、それはクルマの持つポテンシャルをフルに引き出せたと感じたとき。やっぱりその性能をフルに発揮することこそ、ドライバー冥利に尽きるってもんでしょ! 足回りの限界までコーナーを攻めてナンボ、エンジンはレッドゾーンまで回してナンボ(回し過ぎてローさせちゃったけど……)!!
 で、そんな考えを持ってる自分が以前から気になってたのが、マウンテンバイク(以下MTB)。最近、街中でよくMTBを見かけるんだけど、これがマジ凄い! フロントに倒立式のダンパー、リアにも独立したダンパーがついてて、しかもブレーキはディスク式! まんまバイクと同じ装備が搭載されていてビックリ。確かに、メカニカルな装備はカッコよくて男心(!?)をくすぐるし、乗ってみたいと思った。でも、なんで街中でそんな装備が必要なのか、という疑問が。街中で乗るなら、シュードラム式のママチャリで十分こと足りるっしょ。たかだか自転車に、そんな大げさな装備はオーバースペックなんじゃないかなーと思っていたんだけど、ん? じゃあ、MTBは、そもそもどんな使い方をするんだろう。その答えがついにわかりました、この『爆走マウンテンバイカーズ』をプレイして! と同時に、新しいスポーツの世界に目覚めちゃいました!! 自転車にそこまでハイスペックな装備が求められる、超ハードなMTB競技の世界を、このゲームが教えてくれたのだ。


●道なき道を駆け降りるダウンヒルレースが展開!
 このゲームは、MTBにまたがり、急斜面を猛スピードで駆け下りていく「ダウンヒル」をモチーフにしたRCG。イメージ的にはスキーみたいに、ライバルたちと同時にスタートして、山の頂上からひたすらふもとを目指していく感じだ。だが、斜面に身を任せて滑るスキーと大きく違うのが、MTBはペダルをこいで加速できるという点。だから、ペダルこぎこぎ全開ダッシュをしたときのスピード感は、かなりのモノ。さらに、コース上には、ジャンプ台に使える岩や、クレバス状の断崖絶壁があるもんだから、もう有無をいわさず大ジャンプ! これがめちゃくちゃ気持ちイイ!! ていうか、MTBにまたがって空中を飛んでいる姿は、あの名作映画『E.T.』の月をバックに自転車をこいでいる名シーンを彷彿とさせる……かも!?(笑) いや、大げさな話ではなくて、ゲーム中ではあれくらいの高さは軽く飛んでいる感じ。そんな、思わず笑っちゃうくらいダイナミックなレースシーンなのだ。プレイを始めたら、まずこの独特のスピード感に目を奪われるハズ。また、ライダーが随所で見せるリアルなアクションも妙にリアル。特に、ホントに痛そうにぶつかってくれる激突シーンは見もの。普通なら、どれも即死間違いなしの激突ぶりなんだけど、数秒後には何事もなかったかのようにまたMTBをこぎまくるというタフぶりにも笑ってしまった。オーバーアクションとリアルとのミックスが絶妙なんだろうなあ。
 そうそう、操作性が良好なのも爽快感を生み出しているポイント。曲がりたい方向にクイクイ曲がってくれるから、全然ストレスなく操作できる。これって爽快感重視のRCGには重要でしょ。まあ、RCGが得意な人なら、もうちょっとリアタイヤが流れるくらいが操作してて面白いのかもしれないけれど、自分的にはこれで正解だと思うな。

●コース上には実際にあったら怖いトラップがいっぱい!
 ゲームのメインとなる「大会モード」では、収録されている全24コースを転戦してランキングポイントを競うチャンピオンシップが展開。全24戦と聞くと、すごく長くて途中でくじけちゃいそうに思われがち。でも、実際にプレイしてみると、どのコースも変化に富んだ構成になっていて、1つクリアするごとに、次はどんなコースなんだろうと、ついつい次のレースを始めちゃう。1度始めたらクセになる中毒性を持っているんですねぇ。コースの種類はアメリカ、ロシア、日本、カナダ、イタリア、ペルーなど、世界各国の山々や大都会をモチーフにしている。このコースが、それぞれの国や地形の特徴をうまくトラップとして活用している。走行中に天気が雷雨に変わったり、火山地帯では溶岩が噴き出してて、触れるとライダーもろともMTBが火だるまになったりすることもあるので要注意。クマや鹿、トナカイ、ラマといった野生動物がライダーに襲いかかってきたりと、信じられない展開が不意に起きるから目を離せない。
 例えば、日本のコースでは、あの富士山がレースの舞台。富士山にある気象観測所近くからスタートして、そこから急斜面を降りていくと、右に左につづら折りになった峠道に入る。さらにペダルをこぎこぎ降りていくと、今度は周囲に湯気が立ち込めてきて……なんと温泉の入浴場へ乱入! あわてふためく裸(!?)の温泉客を目にしても、ペダルをこぐ足は緩めない(笑)! 日本のコースでこんな調子なんだから、残りのコースの様子はもう! 語るまでもなくスゴイんだけど、それは実際にプレイしてのお・た・の・し・み。
 で、どのコースにも共通して言える魅力は、コースのライン取りの自由度が高いこと。一応、柵があったりして、走行ラインは示されているんだけど、そんなのはジャンプで飛び越えて、ガンガンショートカットできる。とにかく、下山して、ゴール地点に一番速く着いたものが勝ちという、極めてわかりやすいルールだ。シンプルなルールと豪快なレースシーンで、一歩間違えれば大味になるところを、バリエーション豊富なコースの種類で、プレイヤーをぐいぐい惹きつけていく。飽きるヒマがないくらい、変化に富んでます、マジで。

●速さと華麗さの両方を重視したゲームシステムに注目!
 プレイヤーを惹き付ける魅力は、ゲームシステムにも盛り込まれている。それが、ジャンプ中に繰り出す「トリック」の存在だ。レース中は、ハンドルから片手を離す「ワンハンダー」といった誰でもできるトリックから、両手両足を離して空中回転するというメチャ過激な「スペシャルトリック」まで、その数はざっと60種類以上。ライバルとのし烈な順位争いのさなかでも、豪快なトリックを決めて着地が成功した瞬間はもう興奮してテンション上がりまくりだ。でも、着地に失敗すると…これまた豪快な激突シーンが見られるので、それはそれで爽快だったりするんだけど(笑)。ではなぜ、着地失敗のリスクがあるにも関わらず、トリックを繰り出す必要があるのか? 「地味だけど確実に走った方が、速く走れるじゃん」と思う人もいるハズ。そこがまた、このゲームの絶妙なところで、トリックを成功させると、スタミナを回復できたり、武器をパワーアップさせたりなどのメリットがあるのだ。特に、スタミナ回復は重要なポイントで、スタミナを切らさなければ、常にペダルをこぎまくる全力走行が可能になる。だから、結果的に速く走ることができるってわけ。
 こうした速さにつながる要素はまだまだある。1つは、コース上に置かれたアイテムの存在。取ったアイテムによって、スタミナ回復や、1度だけクラッシュを防げる、といった効果を得られるのだ。なかでもお気に入りは、ブーストダッシュが可能になるアイテム。こいつは、取ったその場で、カタパルトから射出されるようなすごい勢いで吹っ飛ぶことができるというもの。その速度はなんと時速150キロオーバー! こんなスピードあり? って感じでめちゃくちゃ気持ちイイ!! ただし、目の前に障害物があったりすると、そのまま一直線に突き刺さることになるけど(笑)。
 あと、実際のレースではご法度の、ライバルを殴る蹴るといった攻撃も可能だったり。もちろん、ライバルに蹴られたりしたら、こちらが転倒することになるから、並走するときは先制攻撃を食らわすべし。この攻撃も、ライバルを倒すことでパワーアップ(前述の通り、トリックを成功させることでもパワーアップ)! ヒップアタックやスティック振り回し、ボトル投げと、どんどん過激になっていく。ボトル投げなんて、追尾機能が付いてるらしく、狙ったライバルにはほとんどの確率でヒットするというスグレモノ。さすがにこれは高性能すぎるので、使用回数に制限があるけどね。あと、ナニゲに笑っちゃうのが、ゴールして、みんなが集まっている時にも攻撃できるところ。1位になれなかったときには、立ち止まっているライバルをげしげし蹴りつければ、うっぷんもスッキリ晴らせるぜ!

●MTBファンにはおなじみの選手&マシンもバッチリ再現!
 こうしてゲーム内容を見ると、なるほどMTBにサスペンションやディスクブレーキが必要なのがわかってもらえるはず。そこで注目したいのが、収録されているMTBの数々。誰もが知っているメーカーからツウ好みのメーカーまで、実在の有名メーカーがズラリ勢ぞろいなのだ! どんなメーカーがあるかというと、例えばこんな感じ。

「Ellsworth」
「FOES」
「GIANT」
「GT」
「HONDA」
「INTENSE」
「Karpiel」
「MONGOOSE」
「SPECIALIZED」
「TOMAC」
「TREK」
(アルファベット順)

 MTB好きには、どれもおなじみのメーカーかもしれないけれど、個人的に興味津々だったのがホンダ。なんと、あの自動車メーカーのホンダなのですよ! ホンダのワークスチームが本気で作ったということで、MTB業界にも話題を呼んだ「RN01」が収録されているのだっ! まだ市販の予定はないプロトタイプということで、一般の人にはまず乗れる機会がないけれど、このゲームなら思う存分その乗り味を体験することができるってわけ。
 さらに注目は、好みのフレームとサスペンション、タイヤを組み合わせて、自分だけのオリジナルMTBを製作できるカスタマイズ機能。やっぱサスはあのメーカーでしょ! という、パーツにはうるさいこだわり派も、これなら文句ナシでしょ。ただ、パーツを購入するためには、お金が必要なので、レースに勝ってジャンジャン稼ぐ必要アリ。こういうお楽しみがあると、プレイにも気合が入るってもの。
 また、MTBだけでなく、選択できるプロライダーも、実在の選手を完全再現。実際の選手が使っているレーシングスーツやMTBだけでなく、かけ声もすべて本人がアフレコしているとのこと。なかでも井手川直樹選手の掛け声は必聴の価値あり!
 ちなみに、こうした各メーカーのMTBや使用できるライダーは、ゲームを進めて特定の条件を満たすことで増えていく仕組み。さらに、フツーじゃない隠しライダーや隠しMTBバイクも用意されているので、お楽しみに。例えばMTBだったら、ヒツジやシカ、ラマなんて動物にも乗れちゃうんですねえ。しかも鳴き声やひづめの足音も再現されていてビックリ。意外に速いので、ぜひこのMTB……いや、動物たちをゲットして欲しいな。

●MTBを使っていろいろと遊べる充実のゲームモード!
 隠し要素といえば、すりばち状のコースで最後の1人になるまでひたすら殴り合う「マッシュボウル」や、とんでもない高さのジャンプ台から落下して、ひたすらトリックを決めてポイントを競う「ウルトラジャンプ」といったモードも用意。通常のレースとはまたひと味違った、アクション重視の遊び方が楽しめる。あと、編集部でナニゲに激しく熱かったのが2P同時対戦! 相手の激突シーンを見てつい笑っちゃったら、自分も木にクラッシュしていたりと、見ている方もプレイしている方もワイワイ盛り上がれる。最大4人対戦が可能だけど、4人で遊ぶと激突しまくりのすごいレースになりそうで怖いかも(笑)。
 1度プレイすれば、見た目のインパクトとダウンヒルの爽快感に虜になること間違いナシ! 自分のようにMTBを知らなかった人にこそ、ぜひ遊んでみて欲しいなぁ。このゲームでイメージをつかんでおけば、実際にMTBに乗るときにも役立つしね~。あ、でもムチャなトリックは決してマネしないように。あまりに凄くてマネしようとする人はいないだろうけど(笑)。
 
MTBikers is a trademark of Sony Computer Entertainment Inc.
(C)2004 Sony Computer Entertainment America Inc. Developed by Incog Inc. Entertainment.
Published by Sony Computer Entertainment Inc.
レビュアー紹介
スピードジャンキー井上
 電撃FF班「電撃の旅団」に所属する走り屋ライター。キャラの名前は「Fairlady」だ。先日、ホンモノのMTBダウンヒルを初体験。豪雨の中、一歩間違えればガケ下に転落しそうな初級コース(!?)を無事に完走! この興奮が忘れられず、近々MTBの耐久レースにも参戦する予定だ。ちなみに、その時に試乗したGIANTのMTBにすっかりメロメロの様子。編集部にMTBブームがやってくる!?

●好きなゲーム
『峠MAX』シリーズ
『首都高バトル』シリーズ
『グランツーリスモ』シリーズ

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