電撃王2002年5〜6月号の2号に渡って掲載されたコミック「プロジェクトXbox
IN U.S.A」に登場したふたりのアメリカ人がこの秋のTGS(9月21〜23日開催)にあわせて、再来日した。電撃オンラインでは、久しぶりにこのふたりにインタビューを敢行。今は異なる立場となったふたりだが、ゲームに懸ける熱い想いはまったく変わっていなかった。もちろん、Webならではの全文インタビューでお届けするぞ。なお、電撃王12月号では、この取材の模様をコミック化して収録しているので、そちらも要チェック!
エド フリーズに自信あり!
マイクロソフトのゲームパブリッシング部門担当副社長として、Xboxを含むマイクロソフトの全ゲームタイトルを統括しているエド
フリース氏。日本では不振が伝えられるXboxだが、エド フリース氏は今なお自信を持っている。同氏の語る、Xboxの現状と未来について聞いてみよう。
●TGSのXboxブースを見てXboxの熱気を感じた
──今回、東京ゲームショウにあわせて来日されたわけですが、会場の印象は?
エド:僕が見て回ったのはビジネスデーだから、それほど人が大勢いるわけじゃないのに、Xboxブースにはすごく大勢の人が集まっていて、熱気が伝わってきた。新作ゲームもたくさん出展されていたし、新しい発表も行ったから、僕としてはとてもハッピーだよ。
──Xboxが市場に登場してまもなく1年が経過するわけですが、ゲームを開発するにあたっての環境には、何か変化が出てきましたか?
エド:日本のマイクロソフトゲームスタジオがスタートした2年前には、Xboxのゲームを作っていたメンバーは数人しかいなかったけど、今では100人以上がゲーム作りに挑んでいる。それに内部の人間だけじゃなく、外部のディベロッパーとパートナーシップを組んだプロジェクトも進行している。だからこそ、『ブリンクス』や『格闘超人』のように、よりいっそうビッグなタイトルを発表することもできたんだ。
──個人的にイチオシのタイトルは?
エド:『ブリンクス』は、僕もお気に入りの1本だ。共同開発を行っているアートゥーンはとても素晴らしい開発会社で、予想を超えた仕事をしてくれている。まだ最初の1面しかできていなくて、キャラクターもあまりできていない頃から素晴らしい作品だと思っていたけど、開発が進むにつれて、ますます魅力的になっているね。
●Xbox Liveにはゲームの未来がある
──Xbox Liveがスタートすることで、HDDとネットワークというXboxの特徴をフルに発揮する時期がついに来たと思うのですが?
エド:Xboxでゲームを作っている開発者たちは、このマシンのパワーをまだ引き出し始めたばかりだと思う。HDDに関しては、『ブリンクス』のようにその威力を真に活かしたゲームが、ようやく登場し始めたところだ。『ブリンクス』のタイムコントロールシステムは、HDD無しには実現できないからね。さらにこれからは、ネットワークという大きな革新がゲームに登場することになる。MMO(大規模人数同時プレイ型)RPGを例にとれば、HDDとネットワークがあればゲームのデータを更新したり、TV番組のように毎週新しいクエストを配信したり、いろんなアイデアが実現できる。それはHDDとネットワークを標準搭載している、Xboxならではの強みだね。
──アメリカでのXbox Liveの現状はどのようなものでしょうか?
エド:アメリカでは、一般のユーザーが参加したベータテストが、すでに開始されている。約5,000人のユーザーが参加していて、もちろん僕も参加してるよ。ボイスコミュニケータは、どんなゲームでも声を使って会話することができるから、とても素晴らしい機能だね。あとは、他のゲームを遊んでいる友人を検索して、自分のゲームに招待できる機能も便利だね。これらの機能は、現在のベータテストでも順調に動作しているよ。
──セガの『ファンタシースターオンライン(PSO)』で、USBアダプタを使ってUSBキーボードを接続して、文字を使ったチャットができると発表されました。これは日本だけに限らず、海外でも同様の仕様になるのでしょうか?
エド:おそらくそうなると思う。ボイスチャットは誰でも分かりやすく操作も簡単な機能だから、Xbox
Liveのコミュニケーションにはコレが一番だと、僕らはそう考えている。『PSO』がキーボードチャットに対応したのは、じつはソニックチームの中(裕司)さんから強い要望があったからなんだ。でも実際にゲームが発売されたら、多くのユーザーはきっと、ボイスチャットのほうを選ぶだろうと、僕はそう思っているよ。
──では、Xbox Liveでキーボードチャットに対応するかどうかは、ゲームのタイトルごとに判断することになるのですか?
エド:そうなるだろうね。ほとんどのゲームではボイスチャットだけで十分だし、それがベストだと思う。ただ、大勢のプレイヤーが同じ場所に集まって一度に会話したりするようなシチュエーションになれば、その場合はキーボードによる文字入力を使ったほうが便利かもしれない。そのあたりは、ゲームのデザイン次第だね。
──ところで、フリーズさんご自身が個人的に作りたいゲームとは、どんなものでしょうか?
エド:個人的にも今いちばん興味があるのは、MMOタイプのネットゲームだ。何千人ものプレイヤーが同じ世界に集まって、一緒に冒険をしたり、男女の区別なく誰でも社交的な体験をすることができる。それにクリエイターにとっては、「世界」そのものを作り出すことができるんだからね。この分野は市場もどんどんと成長しているし、ゲームの未来を指し示しているジャンルだと思う。そういった意味では、レベルファイブと共同開発している『TRUE
FANTASY LIVE ONLINE』は、僕の目指しているものにも非常に近いし、とても期待している作品だよ。
──そういったエッセンスは、『HALO2』などにも入ってくるのでしょうか?
エド:『HALO2』は前作に比べて技術的にもすごく進化していて、ビデオ映像を見てもらったなら、モデルライティングといったグラフィック技術の進化に関しては、多少なりとも分かってもらえたと思う。もうひとつ、オンライン通信という技術的な進化もあるんだけど、これに関してはまだ詳しいことは言えないな(ニヤリ)。
──先日、セガからXbox互換のアーケード基板が正式発表されましたが、マイクロソフトのタイトルがアーケードで稼働するといった可能性はあるのでしょうか?
エド:現時点では、そのような計画を発表してはいない。でも僕個人としては、そういうことになれば、とても面白いと思うよ。
──ここ数日(9月21日の時点)、任天堂のセカンドパーティーであるレア社を、マイクロソフトが買収するという噂が流れているのですが、それは事実なのでしょうか?
エド:現時点では、その件についてはコメントできないね(この取材の直後である9月24日、レア社をマイクロソフト社が買収して、マイクロソフトゲームスタジオの一部門とすることを、欧州でフリーズ氏自身が発表した)。
●Xboxを通じて新しいゲームの世界を
──では最後に、日本のユーザーにメッセージをお願いします。
エド:僕自身はXboxの日本での成功に、希望的な観測を持っている。Xboxが日本で発売されて、最初のクリスマス商戦がやってくるのは、まだこれからだよ。それに、この9月に発売された『segaGT』や『鉄騎』のセールスは、非常に好調だと聞いている。特に『鉄騎』は、Xboxがゲーム業界にどれだけ新しい風を起こせるかの、いい例だと思う。さらに、これから始まるXbox
Liveでは、ネットゲームという新たな世界がここから広がっていくことになる。Xboxを通じて新しいゲームの世界を体験してもらえる日本のファンは、今後ますます多くなっていくと、僕は確信しているよ。
──ところで、電撃王に掲載された「プロジェクトXbox」のマンガの反響は、どうだったんでしょうか?
エド:朝食の時にスタッフから、「今日のインタビューでは、マントは着ていかないのかい?」って聞かれたよ(笑)。
上西(MS社広報):アメリカ人には背景の薔薇の意味が分からないらしくて、よく聞かれてるみたいなんですよ。
エド:僕も薔薇の意味は分からないね(笑)。
──日本では、とても高貴なイメージを表わしてるんですよ。
エド:それならオッケーだ(笑)。自分がマンガのキャラクターになるなんて、光栄だよ。
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プロジェクトXboxとは?
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電撃王2002年4月号〜6月号に渡って掲載されたXbox誕生までの軌跡を追った実録コミック。4月号では、日本のミスターXこと大浦博久氏を中心とした、日本でのXbox発表から発売までを。5〜6月号では、舞台をアメリカに移して、Xboxが誕生するまでをエド
フリーズ&シェーマス ブラックリー氏の視点で描いた。
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エド
フリーズ氏
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マイクロソフト ゲームパブリッシング部門副社長
Xboxゲーム開発部門のトップとして、ファーストパーティタイトルのすべてを取り仕切る。過去、『ワード』『エクセル』などのビジネスソフトの開発、『エイジ・オブ・エンパイア』などのゲームソフトと、マイクロソフトのソフトビジネスに大きく貢献した人物でもある。 |
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| ↑この冬マイクロソフト一押しの自信作 『ブリンクス・ザ・タイムスイーパー』はゲーム中の時間を自在に操れるのが、特徴だ。
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| ↑ゲーム史上類を見ない、専用コントローラを引っさげて登場した『鉄騎』は、ゲーム業界だけでなく、さまざまな方面に多くの話題を振り撒いた。 |
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| ↑TGSにて発表された『TRUE FANTASY LIVE
ONLINE』は、Xbox Live初となるMMORPG。トゥーンシェーディングで描かれたキャラクターは、人気が出そうだ。
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| ↑コミックでは、薔薇を背負って登場しているフリーズ氏。これからは、本人公認です(笑)。 |
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