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韓国ゲームエキスポ「KAMEX2002」レポート
担当:電撃オンライン 大山

 去る12月12日〜15日、韓国ソウルで「KAMEX2002」というイベントが行われた(正式名称「Korea Amuse World Game Expo 2002」)。これは最新のゲームが展示される、韓国版のゲームショウ。今回は、この韓国ゲームショウの概要と、取材の雑感をお伝えしたいと思う。

■韓国PCゲームの主流はやはりMMORPG

 韓国では家庭用ゲーム機の普及率が低く、主流となるのはやはりPCゲームとアーケードゲーム。したがって、KAMEXの展示内容もそうした背景を反映したものとなっている。
  筆者は昨年のKAMEXも訪れており、その際はいわゆるアーケード用の“音ゲー”筐体の展示が多いという印象を受けていた。しかし、今年はそれらが大幅に減少。韓国ゲーム業界のメインストリームはPC用のMMORPGに取って代わられているという状況だ。

各メーカーは趣向を凝らしたブースを出展。会場全体の規模は東京ゲームショウの1/3程度。 アーケード用の大型筐体があちこちに展示。写真の筐体は映像にあわせてぐるぐると回転する。
もぐら叩きタイプのゲームも出展。メダルゲームやプライズものも根強い人気を誇る。 こちらも大型筐体。360度回転する。ゲームは随時新しいものに入れ替えることができる。
バイクタイプの筐体。奥行きのあるゲーム画面はなかなかのリアリティを感じさせる。 もっとも展示数が多いのはやはりPCゲーム。日本と同様、コンパニオンがゲームのやり方をレクチャーしてくれる。
『キャプテンコマンドー』ライクな横スクロールアクションを発見。韓国の戦隊ヒーローをモチーフにしているらしい。 プリクラならぬ「似顔絵クラブ」。各メーカーは日本進出を視野に入れているところが多く、提携先を探している企業も多数。

 もっとも、こうした状況の変化は、わざわざ韓国まで行かなくとも、日本のゲームユーザーは肌で感じていることかもしれない。日本でも人気の高い『Ragnalok Online(ラグナロクオンライン)』や『Lineage(リネージュ)』などは、いずれも韓国産のゲームであり、日韓のみならず、台湾や香港などのアジア圏でプレイされている。今回のKAMEXでも、これらのタイトルに対する注目度がもっとも高く、『Lineage』で成功を収めたNC Softは、最新作『Lineage II』を大々的にプロモーションし、Gravityも『Ragnalok Online』の大規模なバージョンアップの計画を明らかにしていた。

最大規模のスペースを確保していたNCsoftのブース。『Lineage』は本国でも高い人気を誇る。 ステージでは司会のお姉さんがグッズをバンバン配布。ユーザー心理は日本も韓国も同じだ。
『Lineage』のコスプレキャラと記念撮影。このあたりの趣向も日本とよく似ている。 NCsoftは韓国における『EverQuest』のサービス展開も担当。
対するGravityは、ステージイベントをメインに『Ragnalok Online』をアピール。もっさりした着ぐるみがトランスのビートにあわせて踊る。 配布物をもらうために行列するファン。ここだけ見るとTGSと区別がつかない(かも)。
こちらもコスプレキャラと記念撮影。つけている耳はオプション。 グッズの販売も行われていた。キャラクター人気もかなり高い。

■『Mbinogi(マビノギ)』と『Sephiroth(セフィロス)』

 それでは『Linege』と『Ragnalok Online』の次に来るタイトルは何だろうか。まず、その最右翼として挙げられるのは、トゥーンレンダリングによるグラフィックが特徴的なMMORPG『Mbinogi(マビノギ)』だ。『Mbinogi』は、NC Soft、Gravityとともに韓国3大ゲームメーカーと呼ばれるNEXON社が送り出す自信作。中世ヨーロッパ的な世界観のなかで“楽しい日常を送る”ことが目的となっており、幼い頃は魔法学校に通い、友達を作り、大人になればダンジョンへ冒険に出かけることもできる。コミュニケーションに重点を置いたシステムは、そのかわいらしいグラフィックとあいまって、大ブレイクが期待されている。今後は、韓国内で2003年よりβテストがスタートし、日本での展開は未定とのことだが、おそらく日本のプレイヤーにも歓迎を持って受け入れられるだろう。

 そのほかに注目しておきたいタイトルとしては、NCsoftのMMORPG『SHINING LORE(シャイニングロア)』、IMAZICの『Sephiroth(セフィロス)』などが挙げられるだろう。特に『Sephiroth』は、筆者が会場で韓国のゲーム関係者数人に「次に人気が出そうなゲームはどれだ?」との質問を投げかけてみたところ、イチオシとして挙げた人が多く、オーソドックスな3D・MMORPGながら期待が持てそうだ。

『Mbinogi』のゲーム画面。独自のエンジンを使い、美しいトゥーンレンダリングを実現している。 『Mbinogi』の世界は、戦争を背景とせず、プレイヤーは自由な生活を楽しむことができる。
『Sephiroth』は3Dグラフィックが美しいMMORPG。 ダイナミックな戦闘アクションが『Sephiroth』の醍醐味だ。

■模倣ゲームが高い人気

 KAMEXの会場で(個人的に)目を引かれたのは、韓国版『太鼓の達人』とも言える『Mr.JANG-GO(ミスタージャンゴ)』。アーケード用の大型筐体で、ゲームシステムはまさにナムコ『太鼓の達人』そのままなのだが、韓国の伝統楽器である「チャンゴ(杖鼓)」を使っている点が特徴だ。筆者もプレイしてみたが、2本のバチの使い分けが新鮮で、初プレイながらそれなりに楽しむことができた。

左側は短いバチ、右側は長い竹のムチを使って叩く。左右で持ち方も異なるため、慣れるまではやりにくいかも。 販売はアーケードゲームを多く手がけるF2SYSTEM社。
曲セレクト画面。伝統曲からヒット曲までさまざまな曲が選択できる。 キャラクターには、韓国の伝統音楽パフォーマンス「サムルノリ」の第一人者、金徳洙(Kim Duk Soo)を起用。


 また、韓国ですでに定着した人気を誇っているのが、NEXONの『Crazy Arcade(クレイジーアーケード)』。このゲームの内容は、写真を見てもらえればわかるとおりなのだが、…まぁ要するに『ボンバーマン』である。ネット対戦が可能で気軽にプレイできるため、PC房(ネットカフェ)などを訪れると、比較的低年齢のユーザーもこのゲームを楽しんでいる姿を見ることができた。
 正直言っていずれのゲームも、ここまでくると“パクリ”と言ってしまって差し支えないレベルだと思うのだが、韓国のユーザーはそれを知ってか知らずか、楽しくプレイしているようだった。日本から来た筆者は多少複雑な気持ちになったものだが。

あまりにも『ボンバーマン』すぎてどうしようかと思った。思わずハドソンのコピーライトを探したほど。

『Crazy Arcade』のキャラクターの着ぐるみ(微妙)。キャラクターグッズも好評発売中だ。

■まとめ

 アーケード用大型筐体とPC用MMORPGが、会場の大半を占めたKAMEX2002。TGSやE3と比較した場合、家庭用ゲーム機がほとんど出展されていない点が、やはり韓国ならではといえるだろう。もちろん韓国でもPlayStation2は人気を集めており、ゲームキューブとXboxも12月の販売開始を間近に控えていたわけだが、いずれのハードもKAMEXへの出展はナシ。
 SCEK(Sony Computer Entertainment Korea)は、ソウルに常設のプロモーションスペース「PlayStation ZONE」を展開しているほか、PlayStationオンリーのイベント開催も予定しており、独自のブランドイメージの訴求を考えているようだ。また、ゲームキューブとXboxは、発売前のプロモーション展開に関して、日本や米国ほどには力を入れていないという印象を受けた。
 日本、米国、欧州とは、方向性の異なる市場を持つ韓国のゲーム業界。しかし、MMORPGをはじめとする韓国のゲームが、世界に向けて発信されつつある昨今の状況を見ていると、互いの市場がますます交わっていくだろうことは想像に難くない。2003年、ゲームを取り巻く環境に大きな変化があるとしたら、その中心にいるのは、もしかしたら韓国なのかもしれない。

コンパニオンさんは韓国美人だらけ。あまりカメラ慣れしてない様子。 『Mbinogi』ブースのコスプレお姉さん。一般客にもコスプレしている人がちらほら。

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このコーナーは電撃オンラインのスタッフが、毎日の更新の際に感じたことや体験したことをつれづれなるままに書いていく、編集後記とコラムを融合させたコーナーです。
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