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2007年7月31日(火)

【今週の1本】一寸先は闇なんだよ! ってことを『オブリビオン』で学ぶだもん

 なんかしらんけど最近ちょっぴり忙しくて、「ああ、それにしても自由が欲しい……」とカイジ風につぶやいているカゲローです。そんな自分を村田(仮)さんが気づかってくれたのか、「自由をやろう」という一言メモとともに、自由度がとっても高いことで評判のXbox 360用ソフト『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』が机の上に置かれていました。プレイし終わったら、村田(仮)さんを自由にヤろうと思います。

■外見のカスタマイズが自由だ

 まず最初に行うことは、キャラクターの種族、性別、外見(顔)を設定すること。ってこう書くと簡単だけど、顔のカスタマイズがむっちゃ細かくできるので逆に困った。しかも、適当に作ると、いかにも「洋ゲーだぜ!!!!」みたいなとっても濃い顔になってしまうのです。頑張って作っても、とっても濃い顔になるけれど。外見については適当なところで見切りをつけて、Imperial(話術に優れ、戦士系の初期ボーナスを持つ種族)の冒険者「カゲリオン」を作りました。ボクの代わりに自由を満喫しておくれ!

■この支配からの卒業

 ゲームをスタートさせたら、なんの前置きもなく牢獄にブチ込まれていました。きゃはは。仕方なく、床に散乱した骨やらゴミやらひっくり返していると、完全武装した兵士の一行がドカドカと牢獄の中に入ってきました。しかも「なんだお前は!」みたいに怒ってる。こっちが聞きたいッスよ。なんでボク牢獄に入ってるんスか。すると、一行の中でもやけにノーブルな格好をした人が話しかけてきました。

 驚いたことにこのノーブルな格好の人はこの国の皇帝。先ほど暗殺者の襲撃を受け、王子が殺されてしまったのだとか。そして暗殺者の追撃を逃れるために、この牢獄にある隠し通路から外に脱出する途中なんだそうです。ちなみに皇帝が「カゲリオン」に声をかけたのは、夢の中に出てきた人物と同じ顔だったからだとか。これがストーリーの本筋にからんでくるんですな。

 皇帝は言いたいことだけ言うと、護衛の兵士にうながされ、壁面の隠し通路から去ってしまいました。暗殺者は怖いけど、脱出口はここしかないみたいなので、そのあとに続くことにします。

■暗いよ狭いよ怖いよ

 しばらく皇帝一行にひっついて移動していたら、護衛兵に「あっち行け」って怒られたので、しぶしぶ別の道を行くことに。すると、分かれ道の先には薄暗いダンジョンが広がっていました。このダンジョンには操作のイロハが学べるチュートリアルが用意されており、攻撃の仕方、魔法の使い方、アイテムの使用法や武具の装備の仕方などが詳細に学べます。これはもう説明書いらんかもしれん。
 また、出現する敵はネズミやゴブリンのような下級モンスターばかりなので、新米冒険者(なのかどうか知らんけど)の「カゲリオン」でもさくさく倒していくことができました。ちなみに戦闘の操作は比較的アクション性が強めで、タイミング良く敵の攻撃を防御したり、敵の移動先を予測して魔法や矢を撃つというような操作も重要になります。操作に慣れてくると、足音を忍ばせて敵の背後から近づき、弓矢でこっそりスナイプ、なんてこともできちゃいます。これは楽しいのー。

■そんなこんなで地上に出られました

 筆舌に尽くしがたいドラマティックなイベントを乗り越え、ようやく地上に出たよ! それまで細かく操作法を教えてくれたチュートリアルも、「冒険を楽しんでください」とか超アバウトなアドバイスを最後に表示されなくなってしまいました。といっても、本作はダイアログ機能がスーパー充実していて、クエストのログはもちろん、メインクエストで向かうべき方向が方位磁石上に表示されるので、記憶力&方向感覚に難のあるカゲローでも安心してプレイすることができます。

 で、ここから『オブリビオン』のフリーダムっぷりを満喫するわけです。メインクエストを追ってもいいし、サブクエストをこなしまくってもいいし、遺跡やダンジョンを探索してもいいし、村で泥棒をはたらいてもいいし、できることがいっぱいで、何をしようか悩んでしまうでしょう! この感覚は、既存のRPGではなかなか味わえないものだと思います。

■移動してるだけでも大冒険

 雄大な自然を前に、何から手をつけようか考えてみましたが、考えたところでいいアイデアが浮かぶわけもないので、とりあえずメインクエストを進めることにしました。クエストログからクエストを選ぶと、マップ上には次に行くべき場所がマークされます。また、方位磁石によると目的地ははるか西のようなので、ずんどこ西に向かいます。その道中、オオカミやらカニやらに襲われますが、ネズミやゴブリンを相手につちかった戦闘テクがあれば余裕、あれ、意外と死闘になった、まあとにかくずんどこ西に向かいます。途中に湖があれば泳いで渡り、足滑らせたら即死しそうな急勾配のガケも気合で登り、歩いてるだけだとヒマなので足腰の鍛錬にジャンプ連打してたら(運動のスキルが上がります)スタミナがなくなったところを敵に襲われて大ピンチになったり、道端にトリカブトが生えてたり、「魁!男塾」の「直進行軍」ばりに波瀾万丈な旅でした。

 ようやく目的地につくと、「カゲリオン」の冒険に協力してくれるという人物に会いました。必要なものを持っていけというので、なんとなく机の上にあった羽根ペンを手に取ったところ、「動くな!泥棒!」と鬼の形相になって泥棒呼ばわり。こ、こええー。びびったので、宝箱の中身一式と羽根ペンを持ってすたこら逃げだしました。あとで知ったんですが、「悪事」に相当する行動をとろうとすると、アイコンの色が変化するんですね。悪人プレイをする! というなら別ですが、人の物は勝手に盗っちゃダメなのです。

 続いての目的地は、はるか南西。実はマップ画面の機能に、「マップ上の地点を指定すると、一瞬で移動できる機能」があるんですが、それを使っちゃうと旅の醍醐味がなくなるので、今回は真面目に歩いてます。すると、まあいろんな物が目に入ってきますね。

■こんなことがありました

 その1。遺跡があったので入ってみました。すると、入口のすぐ側に「トレジャーハンター」の死体が……。本職があっさり死ぬような苛酷なダンジョンなのか、これは厳しい冒険になりそうですなあ! と死体から金目のものを頂戴しながら気合を入れる「カゲリオン」。最初の扉を開けると、魔術師と戦士が襲いかかってきました。すぐ死にました。入口の「トレジャーハンター」の死体と並ぶ「カゲリオン」の死体。きゃはは。

 その2。巨大な像の側に、暗い色のローブを着た人たちがたむろしていました。おそるおそる話しかけると、「あなたは神を信じますか? 神に話しかけてみますか?」みたいな質問が。「信じません!」と答えると、「ダメねえ」みたいな感じで失笑されました。悔しかったので、セーブしてから話しかけてみようとすると……。うむむ、なにやら壮大なクエストの始まりの予感……。

 その3。【注意:この先、ちょっとグロい表現があります^-^】
 道の脇に一件の家がありました。誰かいるかな、と思って扉をくぐると、床に骨が散らばっています。うーん。中に足を踏み入れ、1階、2階を探索しましたが、誰もいません。ベッドがあったので、一休みしようかな、と思ったとき、暖炉(兼オーブン)の方からパチパチとなにかがはぜるような音が聞こえてきました。なんだろ、と思って見てみると、オーブンの中で人がこんがり焼けてました。速攻逃げました。

■人を選ぶかもしれないけど楽しいよ

 まあそんなこんなで日本のRPGはストーリー重視のものがメインですが、その真逆をいくのが本作。メインクエストを追っていけば、日本のRPG的な王道プレイも楽しめますが、「もうひとつの現実」と称されるほどの超作り込まれた箱庭世界のなかで、もう1つの人生と言ってもいいくらいの気ままな冒険を楽しむことができます。年期の入ったPCゲーマーの自分は、やはり海外産のRPG『ダンジョンマスター』を思い出しました。ああ、あれかあ、面白かったよね、と思った人は、間違いなくハマります。見た目は全力で「洋ゲーッス!」って感じだけど、操作性もこなれてるしダイアログも便利だし、ローカライズもこれでもか! ってくらいに力が入ってるし、日本人でも安心でござるよ!
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』

『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』

『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
皇帝たちと分かれ、地下ダンジョンで冒険を始めます。回復魔法を使えば回復スキルアップ、剣をふるえば剣術スキルがアップと、なにか行動をするたびにスキルが上がっていくのがたのしーい。いつの間にか自分好みのキャラクターに育っているんですよね。
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
冒険を始めて1時間後くらいのカゲリオンの姿。ローブは暗殺者の死体から剥ぎ取ったものです。ちょっと気に入っています。
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』

『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
弓を拾ったので、遠方の敵に弓と魔法で先制攻撃をかけ、敵が近づいてきたら剣で応戦というスタイルで戦うことにしました。最初は一方的に攻撃できたのですが、敵にも魔法使いがいて、ビリビリしびれることも……。ちなみに、敵の死体には矢が刺さっているんですが、見えるでしょうか? 耐久力の高い敵だと、ハリネズミみたいになります。そして矢を回収して再使用することもできるのです。
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』

『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』

『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
再び皇帝たちと合流し、力を合わせて脱出をはかります。乱戦中、味方に攻撃を当ててしまうと「次は許さないぞ」と怒られます。もう1度攻撃する勇気はありませんでした。
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
クラス選択画面。あらかじめ用意されたテンプレートにしたがってもいいし、自由にスキルをカスタマイズして、「カスタムクラス」を作ることも可能です。自分は、剣と魔法を両方使える欲張りスキル構成にしてみました。
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』

『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
地下からなんとか脱出すると、お日様の光がまぶしいです! 時間の概念もちゃんとあるので、日が暮れるとこんな景色に。
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
NPCとの会話では、「称賛」、「冗談」、「脅迫」、「自慢」、「賄賂」という5つのコマンドを使って交渉する場面もあります。相手の表情の変化を見抜くことがポイント! ちなみにこのNPCは、「カゲリオン」の自慢話を聞かされて喜んでおります。

The Elder Scrolls(TM)IV:Oblivion(TM)(C)2006 Bethesda Softworks LLC, a ZeniMax Media company. The Elder Scrolls, Oblivion, Bethesda Game Studios, Bethesda Softworks, ZeniMax and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. Published and distributed by Spike Co., Ltd. with Bethesda Softworks LLC.

データ

▼『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』
■メーカー:スパイク
■対応機種:Xbox 360
■ジャンル:RPG
■発売日:2007年7月26日
■価格:8,190円(税込)

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※Amazonの販売価格:6,961円(税込)
※TSUTAYA onlineの販売価格:7,371円(税込)

■関連サイト
『ザ エルダースクロールズIV オブリビオン』公式サイト
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