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2007年3月2日(金)

ビジネス色と国際化を強化「東京ゲームショウ2007開催発表会」

 CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)は、本日3月2日に「東京ゲームショウ(以下、TGS)2007 開催発表会」を行った。

 今年で11年目を迎える、国内最大のゲーム展示会「東京ゲームショウ2007」は、従来は1日だけだったビジネスデイを2日に拡大し、9月20日~23日(一般公開日は22日、23日)にかけて開催する。
 本日行われた開催発表会で、スクウェア・エニックス代表取締役社長兼CESA会長の和田洋一氏は「TGSには、ユーザー向けの観点と、ビジネスの場の観点という2つの観点があります。前回のTGS2006では過去最大の来場者(192,411人)を記録し、ユーザーの方には認知されてきたと思いますが、入場者が増加してきたことによって、トレードショー(見本市)として見た場合は十分に機能しているのか、という声があがるようになりました。現在、ゲーム業界と他業種の連携が増えてきており、ビジネスチャンスも広がっています。今年からはE3(北米最大のゲーム展示会)の規模縮小もありますし、トレードショー強化の必要を感じました」と、ビジネスデイを2日に拡大した理由を説明した。ただし、来年以降もビジネスデイを2日にするかは未定であり、今年の成果を見てから判断するとコメント。
 また、和田会長がトレードショーの側面とあわせて強化を強調したのは国際化。「TGS2006」で訪れた海外プレスの数は過去最高の1,380人にも達しており、今年はビジネスデーの拡大でさらに増加が見込まれることから、Webサイト、誘導サインの多言語対応、海外来場者専用ガイドブックの配布、インターナショナルパーティの開催など、海外来場者向けのサービスを多数実施するとのことだ。

 和田氏に続いて登壇した日経BP社代表取締役社長の大輝精一氏は「次世代機、携帯機、いまはインターネットと結びついて、すごい発展をしている。私たちの手がけている紙媒体も、ネット、あるいはイベントを通じて拡大しています。両者の軸であるインターネットが、今後ますます太くなっていくことを期待します」と挨拶した。

 次に、日経BP社事業局東京ゲームショウ事務局長の船本泰弘氏から、「TGS2006」についての報告が行われた。それによれば、来場者、出展者、取材者数、すべてにおいて過去最高になったという。とくに目立ったのは、オンラインゲームの出展数が急増したことと、初めて「TGS」に来場したという人が増えたことだとか。

 続いて日経BP社事業局プロデューサーの中村均氏から「TGS2007」の開催概要が説明された。それによると、今回のTGSの中長期ビジョンは以下の3点。「ゲームを中心に、エンターテインメント産業発展に役立つ→ビジネスデイの充実」、「ゲーム産業の最新情報を東京から世界に発信→一層の国際化」、「新規ユーザー獲得と、全ユーザーに深い満足感を与える場に→ユーザーの拡大と満足度向上」。
 まず「ビジネスデイの充実」では、前述したように日数を2日にしたことに加え、商談ルームの拡大や有料ミーティングブースの設置、ゲーム産業に関係する各種テーマのセミナーの充実をはかるとしている。また、開発ツール&ミドルウェアコーナーを拡大し、BtoB関連企業を中心としたビジネスソリューションコーナーも新設される。
 「一層の国際化」では、海外プレス関係者の誘致を促進し、海外への発信力、影響力を強化し、Webサイトを始めとした各種情報の他言語化を実施する。
 「ユーザーの拡充と満足度向上」については、「キッズコーナー」の拡充、来場者導線や休憩スペースの新設、来場者向け主催者企画の実施などで、より一層のサービスの充実につとめるとしている。

 ビジネスデイの拡張やプロモーションの強化で、過去最大規模となった「TGS2006」を更に上回る来場者数が予想される「TGS2007」。E3の縮小を受け、各メーカーが「TGS」を念頭においた開発スケジュールを組んでくることも十分考えられる。どんな「隠し球」が「TGS」でお披露目されるのか、いまから楽しみだ。

コンテンツイベントとして認知・成長してきた「TGS」だが、ビジネス面を強化することでさらに飛躍する、と語る和田会長。

スクリーンを使って、「TGS2006」の総括を行う船本氏。来場者数、出展者数ともに、右肩上がりで成長してきたことがわかる。

「ユーザーの拡充と満足度向上」でまず最初に挙げられたのが「キッズコーナー」の刷新。ファミリー層を意識したブース展開が予定されている。


データ

■「東京ゲームショウ2007」開催概要
【開催期間】2007年9月20日~23日(一般公開日は22日、23日)
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般 前売り1,000円(税込)/当日 1,200円(税込)
※小学生以下は入場無料

■関連サイト
社団法人コンピュータエンターテインメント協会