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2007年2月22日(木)

CESA、第2回記者懇談会を開催。今後のゲーム業界の展望は?

 CESA(社団法人コンピュータエンターテインメント協会)は、本日2月22日に第2回記者懇談会を開催した。この催しには、スクウェア・エニックス代表取締役の和田洋一会長、コナミデジタルエンタテインメント執行役員コーポレートオフィサーの石塚通弘副会長、ディースリー・パブリッシャー代表取締役社長の伊藤裕二常任理事などが出席した。

 今回で2回目の開催となる記者懇談会は、各メーカーのトップに立つ人たちと各誌記者との「忌憚のない意見交換の場を設ける」という主旨のもとに行われたもの。会場となったCESA会議室では、多くの記者が和田氏をはじめとした出席者を囲んで、来期の事業計画や、今後のゲーム業界の展望などについて質問を投げかけていた。

 各出席者に話をうかがっていて印象に残ったのは、多くの人がそろって口にしたニンテンドーDSの好調さ。伊藤氏は、「意外とまだDSを持っていない人というのは多いんですよ。一家全員で最初のDSを買って、DSLiteを買って、その結果8台のDSを持っているという家庭がある一方で、まだDSを買っていないという家庭もある。まだ新規ユーザーは見込めるんじゃないかと思います」とコメント。石塚氏も「DS、Wiiは一定のレベルで普及しているので、力を入れていきたいです。DS用ソフトは開発コストがおさえられますし、アイデア勝負、スピード勝負という側面がある。「あっ」と言わせるような実用系のソフトがこれからも出てくるんじゃないでしょうか」と、『NOVAうさぎのゲームde留学!?DS』や『カブトレ!』といった実用ソフトに続くソフトの発表を匂わせていた。ただし、DSの発売タイトル数が多くなることで、リードタイム(製品が完成するまでの時間)が長くなること、ゲームの質が低下することを懸念する声も。伊藤氏は「工場の生産ライン数を増やせば、DS本体の供給も需要に追いつくし、ゲームのリードタイムも短縮できるんでしょうが、リスクもともなうでしょうからね」と、メーカー側にもジレンマがあることをにじませていた。

 PS3については、開発コストの高さと開発環境が整っていないことがネックとなっているよう。石塚氏は「PS3は一番気になるハード。有力なブランドはPS3で発売したいが、現状、オリジナルタイトルは受け入れられづらい状況にあるので、PS3でリリースすることについては慎重にならざるを得ないです」とコメント。なお、気になる『メタルギアソリッド4』については、「東京ゲームショウ2007の目玉になります」とのことだ。

 なお、この開催と同時に、CESAから「「CERO年齢別レーティング制度」新制度移行後の第二次実態調査結果について」という資料が発表された。こちらはCESAのホームページから閲覧できるので、興味がある人は一読してみてはいかがだろうか。



各メーカーのトップが集まった懇談会。通常の記者会見とは少し違った空気で、さまざまな話を聞くことができた。


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社団法人コンピュータエンターテインメント協会