News

2006年9月26日(火)

松下電器・角川・TBSが共同で電子書籍事業をスタート!新型端末を年内に発売

 松下電器、角川グループホールディングス、TBSは本日9月26日、3社が共同で展開する新型電子読書端末「Words Gear(ワーズギア)」、および同製品を発売する事業会社「ワーズギア株式会社」の設立発表会を都内にて行った。

 「ワーズギア」は、電子書籍だけでなく、データ化されたコミック、写真集などの閲覧、音楽や動画の再生も可能な文庫本サイズの電子読書端末。モニターとして「5.6インチ ワイドSVGA高解像度カラーディスプレイ」が使用されており、細かい文字がはっきり表示されるだけでなく、高いクオリティの映像コンテンツが楽しめる。
 また、操作に関しては、松下電器が開発した新たなユーザーインターフェイス「E センサー」(特許申請中)を搭載。この「E センサー」とは、アルファベットのEの形をしたタッチセンサーで、指1本でページをめくったり、拡大縮小といった操作を行うことができる。

 松下電器、角川グループホールディングス、TBSの3社の中で、松下電器が「ワーズギア」の開発、および販売を担当。一方、角川グループホールディングスは、角川書店の文庫書籍をはじめ、メディアワークスやエンターブレインなどのライトノベル&コミック、角川ヘラルド映画グループの映像コンテンツ、角川クロスメディアの情報誌などなど、さまざまなコンテンツを「ワーズギア」にて提供していく。
 「ワーズギア株式会社」のサービス開始時に提供されるコンテンツとしては、角川文庫の書籍、「ケロロ軍曹」や「時をかける少女」といったコミック・ライトノベル、「Tokyo Walker」などの情報誌、計3,000コンテンツが用意される予定。さらには、できるだけ早い時期に合計20,000コンテンツの配信を目指すという。
 これらのコンテンツは、「ワーズギア株式会社」が運営するポータルサイト「最強☆読書生活」をはじめとする、各種電子書籍配信サイトにて配信される予定だ。

 松下電器 パナソニック システムソリューションズ社 電子書籍事業グループマネージャーの大槻隆一氏によれば、「発売時期は未定だが年内の発売を目指す。価格はオープンで、市場予想価格は40,000円を想定している」とのこと。加えて、「ワーズギア」と横溝正史の作品84タイトルが収録されたSDカード(64MB)をセットにした、パッケージ商品の販売も行わう予定だという。

 発表会に出席した角川グループホールディングス取締役、および角川モバイル代表取締役社長の佐藤辰男氏は、「ワーズギア」をライトノベルと非常に相性のいい読書端末であるとした上で、「キノの旅」(メディアワークス刊)の書き下ろし小説「キノの旅『つながっている国』」や、「G(グラビア)ザ・テレビジョン」から特別に撮り下ろしたアイドル写真集、「月刊 Newtype」などで人気の声優陣が登場するコンテンツなど、多彩なオリジナルコンテンツも用意していくと話す。「コミックに声優が声をあてたりといった、電子書籍ならではのコンテンツも制作していきたい」と続け、「ワーズギア」の発売に期待を寄せるとともに、展開の構想を語った。

 なお、TBSの提供するコンテンツの詳細は明らかにされなかったが、動画に限らず同社が放映している映像コンテンツのノベライズ、所属アナウンサーによる朗読など、多彩なコンテンツを提供していきたいとしていた。





本日発表された新型電子読書端末「ワーズギア」。会場の参考出展では、コミックとグラビア写真の閲覧が行われた。



発表会に出席した面々。画像左から、松下電器 パナソニックソリューションズ社 常務の野呂輝久氏、松下電器 パナソニック システムソリューションズ社 電子書籍事業グループマネージャーの大槻氏、角川グループホールディングス 取締役の佐藤氏、角川グループホールディングス 取締役の土屋良彦氏、TBS メディア推進局長の木村信哉氏。


データ

▼「Words Gear(ワーズギア)」
■メーカー:松下電器産業
■発売日:2006年内
■価格:オープン
■仕様
・ディスプレイ
 5.6インチ 文庫本サイズ1画面
 解像度 1,024×600 211ppi
 透過型低温ポリシリコン TFT
・記憶媒体
 SDメモリーカード
・操作方法
 タッチセンサー式(E センサー)
・内蔵電池
 Li-ion電池
・使用時間
 連続再生 約6時間(書籍閲覧での使用時)
・本体色
 ホワイト
・外寸
 幅105mm×高152mm×厚28.4mm(最薄部18.5mm)
・重量
 325g

■関連サイト
「最強☆読書生活」
松下電器
角川グループホールディングス
TBS