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2006年3月29日(水)

バイクメーカー社員がプライドをかけて激突!「ツーリスト・トロフィー真剣勝負」

 3月28日、SCEのPS2用ソフト『ツーリスト・トロフィー』によるバーチャルレース大会「バイク業界、頂上決戦! ツーリスト・トロフィー真剣勝負(マジバトル)」が都内で開催された。

 「バイク業界、頂上決戦! ツーリスト・トロフィー真剣勝負」には、カジバ・ジャパン、カワサキモータースジャパン、スズキ、ドゥカティジャパン、トライアンフジャパン、ハーレーダビットソン ジャパン(ビューエル)、本田技研工業、ヤマハ発動機の7社が参戦。自社バイクをモデリングしたマシンを操作しての対決であるため、手に汗を握る白熱のバトルが繰り広げられた。

 開催に先がけ、『ツーリスト・トロフィー』でディレクターを務めているポリフォニー・デジタルの七澤崇聖氏が挨拶。「ちょうど去年の今頃に『ツーリスト・トロフィー』の開発が本格的にスタートしました。制作している最中はまさかこんなに華々しいイベントを開けるとは考えてもいませんでしたので、非常に幸せに感じています。オートバイは子どもの頃から乗っていますが、気持ちがよくて、メカニック的、技術的なかっこよさもあります。今日は参加してくれた皆さんがかっこいい走りと激しい走りで、すばらしいバトルを展開してくれることを期待しています」と選手たちを激励した。

 大会では、元ライダーで全日本ロードレース選手会「JMRA」会長の辻本聡氏が解説、千葉テレビ「週刊バイクTV」ナビデーターの末飛登(まひと)氏が実況を担当。レースは、「対戦相手の背中が見えるとついつい焦ってしまうので、メンタル面の勝負になりそう(末飛登氏)」、「重箱の隅をつつくような、実際のレースと同じ展開。自分を抑えつつ、確実に攻めていくことが勝利の秘訣(辻本氏)」という実況・解説者のコメントどおり、1つのミスが勝敗を分けるというハイレベルな戦いがいくつも展開された。

 決勝戦に駒を進めたのは、「負けるはずがない!!」と強気な攻めを見せたカジバの杉村武彦選手と、第1回戦でヤマハに惜敗したものの、敗者復活戦で勝ち上がり、準決勝でそのヤマハをやぶったドゥカティの木下弘選手。これまでも転倒などのミスが少ない強者同士の対戦となった決勝戦だったが、前半は順調な走りでカジバの杉村選手がリードを守るが、なんとファイナルラップでコース取りを誤るという致命的なミスを犯す。ぴったりと後ろに付けていたドゥカティの木下選手が一瞬の隙を見逃さずにそのまま抜き去り、ゴールという結果に。決勝戦にふさわしい、見ごたえのあるレースとなった。

 優勝した木下選手は、「ずっと強い選手とばかり当たっていたので、優勝できたのは非常にラッキーでしたね。出場選手たちのレベルは変わらないと思いますが、レースを重ねて心理的に鍛えられたと思います。決勝戦は、こっちがミスをしなくても負けたのなら仕方がないかな、という気持ちで挑みました。1人で走るともう少し早く走れるのですが、相手がいるとプレッシャーでけっこうメロメロになってしまいますね(苦笑)」と大会に参加した感想を語る。また、『ツーリスト・トロフィー』について「普通のゲームのように、ずっとアクセル全開だと絶対に曲がりきれないコーナリングの感覚などがリアルで、よくできているなと思います。実際の走りにあわせた感じでレースをすると本当にタイムが短くなるなど、細部までリアルに再現されていると思います。ゲームとしてもとても奥が深くて、おもしろいですね」と、バイクの挙動やライダーの動きについてコメントしていた。

 なお、この大会の模様は後日、『ツーリスト・トロフィー』公式サイトで映像が配信される。本作のプレイヤーはもちろん、ライダーはぜひチェックしておくといいだろう。

日刊スポーツ創刊60周年特別企画として開催された「バイク業界、頂上決戦! ツーリスト・トロフィー真剣勝負」。主催の日刊スポーツ新聞社 広告局局調の松原譲氏が登壇し、「メーカー代表者の気合の入った戦いが始まるということで、フルスロットルでトップチェッカーを目指してがんばっていただきたい」と挨拶した。

『ツーリスト・トロフィー』ディレクターの七澤氏。本大会では、正々堂々とバトルができるよう、ゲーム上でのマシンスペックの差がないように調整を行ったとのこと。

自社のバイクを操作し、各メーカーの代表として本大会に参加した選手たち。ライダーズスーツを着込み、気合じゅうぶん。

大会には各メーカーの社員も多数駆けつけ、さながらサーキットのような雰囲気に。サポーターの応援にも熱がこもり、会場内はおおいに盛り上がった。

実況席の面々も思わず見入ってしまう、緊迫感あふれるレースがいくつも展開!(左から末飛登氏、七澤氏、辻本氏)



カジバ・杉村選手とドゥカティ・木下選手のガチンコ対決となった決勝戦。わずかなミスが勝敗を分けるだけに、バトル中は2人とも真剣な表情。


データ

▼『ツーリスト・トロフィー』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS2
■ジャンル:SLG
■発売日:発売中(2006年2月2日)
■価格:6,090円(税込)

■関連サイト
「バイク業界、頂上決戦! ツーリスト・トロフィー真剣勝負」詳細ページ
『ツーリスト・トロフィー』公式サイト
SCEJソフト紹介ページ
SCE
ポリフォニー・デジタル