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2006年1月25日(水)

「デジタルコンテンツグランプリ」で『ローグギャラクシー』とPSPが優秀賞を受賞

 本日1月25日、財団法人デジタルコンテンツ協会(略称:DCAj)が主催する「第20回デジタルコンテンツグランプリ」の贈賞式が都内で行われた。

 「デジタルコンテンツグランプリ」は、デジタルコンテンツ産業の新市場創出と人材発掘を目的に、商品化されたコンテンツやサービス・システムの中から特に優れた作品を発掘・評価し、制作者たちの功績をたたえるというコンテスト。国内部門は、コンテンツに関わるサービスやシステム、技術などを評価する「サービス・システム創出部門」、コンテンツそのものを評価する「デジタルコンテンツ部門」の2部門構成となっている。審査は、専門誌編集者らの推薦によるノミネーター制(昨年より導入)となっており、「サービス・システム創出部門」では55件の推薦作品の中から「経済産業大臣賞」と優秀賞4作品、「デジタルコンテンツ部門」では49件の推薦作品の中から「DCAj会長賞」と優秀賞4作品がそれぞれ選出された。

 贈賞式の冒頭では、DCAj会長を務める中村雅哉氏(ナムコ代表取締役会長)が挨拶。「今回も非常に多様で企業的価値の高いコンテンツおよび、コンテンツの関連サービスが集まった。人気や商業的成功も大切だが、表現や技術の革新性を重視し、埋もれた才能を今後の世の中を変えていく可能性に光を当てる視点を持ち、厳正なる審査を行った結果、各賞の選定が行われた」と20回目の開催となる今回の感想を語るとともに、「デジタルコンテンツグランプリ」の趣旨を説明した。

 今回は「サービス・システム創出部門 経済産業大臣賞」ではアップルコンピュータの「iTunes Music Store・iPod・Podcasting」が、「デジタルコンテンツ部門 DCAj会長賞」では山崎貴氏が監督・脚本・VFXを務めた劇場作品「ALWAYS 三丁目の夕日」がそれぞれ受賞。ゲーム関連では、「技術や内容が最高レベルのできばえで、トータルで見てとても完成度が高かった」との理由から、レベルファイブが制作したPS2用ソフト『ローグギャラクシー』が「デジタルコンテンツ部門」の優秀賞を受賞した他、「メディアプレイヤーとしての機能も高く評価された」ということでSCEの「プレイステーション・ポータブル」が「サービス・システム創出部門」の優秀賞に輝いた。贈賞式には、レベルファイブ代表取締役の日野晃博氏と、SCE総合プラットフォーム 総務人事本部 副本部長兼渉外部部長の福永憲一氏が出席し、審査員から賞状やトロフィーを受け取った。
 また、受賞にはいたらなかったが「デジタルコンテンツ部門」ではノミネート作品候補として、人気のブログ「生協の白石さん」やスクウェア・エニックスの映像作品「ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン」、任天堂のDS用ソフト『東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング』なども候補にあがっていたとのことだ。

 審査員らの講評によると、今回の「デジタルコンテンツ部門」受賞作には、欧米に負けないような日本独自の表現を高度なレベルで挑戦しているものが多く見られたとのこと。今後も産業として発展をめざし、日本国内におけるデジタルコンテンツの成長に期待したい。なお、その他の受賞作品の詳細はこちらを参照のこと。

本日の贈賞式では、「デジタルコンテンツグランプリ」の「国内部門」と「海外部門」に加え、学生を対象とした「デジタルクリエイターズコンペティション2005」の表彰式も行われた。

贈賞式で挨拶する中村氏。本コンテストの趣旨を「若い人材・才能を発掘し、世の中に広めるためのグランプリ」と説明した。



「デジタルコンテンツ部門」の優秀賞を受賞した『ローグギャラクシー』。贈賞式には日野氏(右)が出席。



PSPの「サービス・システム創出部門」優秀賞受賞は、オンライン機能を持つ携帯ゲーム機という印象が強いが、メディアプレイヤーとしての機能が高く評価されたとのこと。代表として出席したのはSCEの福永氏(右)。


■関連サイト
「第20回デジタルコンテンツグランプリ」詳細ページ
財団法人デジタルコンテンツ協会