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2005年9月16日(金)

ゲームショウ初日の基調講演に、マイクロソフト社のロビー・バック氏が登壇

 「東京ゲームショウ2005」の開催初日を飾る第1回目の基調講演を、マイクロソフト コーポレーション ホーム&エンターテイメント ディビジョン シニアバイスプレジデントのロビー・バック氏が行った。

 バック氏は講演の始めに「世界のデジタル産業は、ハイデフの時代に入った」と宣言。ハイデフとは、マイクロソフト社が掲げるハイクオリティなエンターテインメントを意味し、今年12月に同社から発売が予定されている「Xbox360」のキーワードでもある。

 バック氏は、日本の家電メーカーなどがハイビジョンテレビの開発・販売に力を入れていることに触れ「マイクロソフト社はそういった高性能なデジタル機器を使った生活スタイルをデザインしていく」構想を語った。その構想の中心になっていくのが「Xbox360」だと言う。まずバック氏は「Xbox360」のゲーム機としての性能を紹介。モニターには2006年に発売予定最新ゲーム『GEARS of WOR』の映像が映し出された。このゲームは荒廃してしまった世界を生き抜くミニタリー系のアクション・シューティングゲーム。移動、戦術、仲間との協力プレイなど流麗なデジタル映像とその様々な機能で、次世代ゲーム機の性能の高さを見せつけた。

 また「Xbox360」とwebを使ったnetGAMEを充実させることで、ゲームセンターのような社交性をゲーム機に持たせる考えも披露し、現在世界中で220万人を超えるXbox live会員を持つ同社であればその実現は可能であると自信をのぞかせた。

 次にバック氏が語ったのはコネクティビティー。これは「Xbox360」が様々なデジタル機器と接続されることで、デジタルライフを充実させていくというもの。「Xbox360」はポータブルミュージックプレイヤー(ipod等)を接続して利用ができるうえ、ホームネットワーク上のパソコンから画像等を取り出すことも可能と説明し、これを講演の壇上でモニターを使って実演して見せた。

 バック氏はその後「世界で2200万台を販売したXboxだが、日本では伸び悩んだ」と自戒の念を込めて語り、そのことから「Xbox360の開発ではデザインアプローチから変更し、ハイデフを意識したデザインに一新。さらに日本の大手コンシューマゲームメーカーを多数サードパーティに迎え入れ、現在は世界中で200以上の新規タイトルを制作中」と語気を強め、その後、現在各国で制作中のタイトルがモニターで紹介された。

 強力なタイトルラインナップの紹介の後バック氏は、アメリカの芸能エンターテインメント・アワードである「エミー賞」をマイクロソフト社が受賞したことに触れ「世界最大のコンテンツサービスを実現し、コンシューマ、またwebを使ったコンテンツ配信システムで究極のゲーム体験を提供してくことで、統合型デジタルエンタテインメントを目指す」と語った。

 講演の最後、先日「Xbox360」を本年12月に日本で発売すると発表したことを受けて「12月、クリスマスから市場に参入する。日本のデジタル市場では最新で最高の物がよく売れると言われている。現在製造中の量産型の記念すべき1号機は日本に送ることになっている」と日本市場を意識した発言で締めくくった。

颯爽と登場のロビー・バック氏。「Xbox360」の今後の戦略をわかりやすく語り、まさに今年のゲームショウの幕開けにふさわしい基調公演となった。

日本からも大手のゲームメーカーがサードパーティとして参入。マイクロソフト社の日本市場への期待感の高さがうかがえる。


■関連サイト
Xbox公式サイト