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2005年7月30日(土)

【スク・エニパーティ】一足早く新システムをチェック!『FFXII』試遊台プレイレポ

 『ファイナルファンタジー XII』ブースは、試遊台を200台近く設置。今回が国内初公開となるだけに、発売を待ちきれないというファンが多数集まり、開場直後から長蛇の列ができあがった。

 試遊台で体験できたのは、『FF XII』の魅力の1つであるバトルシーン。プレイを開始すると、ウェイトモードの「フォーン海岸」とアクティブモードの「ミリアム遺跡」のどちらかを選ぶことになる。どちらのマップも、一定条件を満たした後に登場するボスを倒すことができれば、体験プレイは終了。残念ながらイベントムービーなどは用意されていなかったが、スタートからボス討伐まで、じっくり遊んで約15分ほどの内容となっていた。今回「フォーン海岸」のボス討伐までを体験することができたので、プレイの流れや感想を紹介していこう。

 「フォーン海岸」は、辺り一面に白い砂浜が広がる美麗なマップ。砂浜のあちこちには、『FF XI』でお馴染みの“マンドラゴラ”などのモンスターが見える。プレイ開始時に表示された解説によると、このマップのボスである“ロックイーター”は、“スレイプニル”というモンスターを3匹倒すことで登場。また、“スレイプニル”と“マンドラゴラ”は仲が悪いという設定になっているらしい。実は『FF XI』では、こういったモンスター同士の関係が戦闘に大きく影響してくるのだが、具体的な話は後述することにしよう。

 これまでのシリーズ作品と『FF XII』の大きな変更点は、フィールド移動と戦闘画面の切り替えが行われないということ。戦闘と移動の間にロードがないので、よりスムーズなゲーム展開を楽しめる。フィールド上のモンスターに一定距離まで近づき、攻撃コマンドを入力することで戦闘がスタート。もちろんモンスター側から襲いかかってくる場合もあるので、移動時には周囲の状況に気を配る必要がある。

 また、キャラクターの攻撃対象になった相手は、「ターゲットライン」と呼ばれるラインで結ばれる。赤のラインは敵がターゲットしている仲間キャラクターを、青のラインは味方がターゲットしている敵を示しているので、この「ターゲットライン」を確認すれば現在の状況を把握することが可能。瀕死の仲間に赤のラインが向けられた場合には、急いで回復魔法を唱えるなど、いろいろと応用することができそうだ。

 パーティ編成は3人までで、基本的にプレイヤーが操作するのは、方向キーの上下で切り替えることができる「リーダー」キャラクター1人のみ。他の2キャラクターは、「ガンビット」と呼ばれるアイテムを装備させることで、戦況に合わせた行動を自動でとってくれる。もちろん「ガンビット」を使用せずに、1人1人のメンバーの行動を自分で入力することも可能だ。

 なお、コマンドの魔法を選ぶと、白魔法や黒魔法といったグループを選択することになるのだが、今回のプレイではこれまでのシリーズになかった「緑魔法」というグループがあることに気付いた。「緑魔法」には、防御力を高める「プロテス」などが入っていたことから、仲間を補助するステータスアップ魔法が、このグループに入ることになりそうだ。

 しばらくプレイを進めると“スレイプニル”らしきモンスターを発見。さらに近づいてみると、“マンドラゴラ”と戦闘中の様子。この戦闘に割ってはいると、すでに両者の体力は減っており、楽に勝利することができた。先ほど触れた「“スレイプニル”と“マンドラゴラ”は仲が悪い」というモンスター同士の関係は、このように戦闘シーンに関わってくる。
 『FF XII』では、モンスター同士に敵対関係が設定されている場合があり、プレイヤーの見えないところで戦闘を繰り広げているようだ。それとは逆に、戦闘中のモンスターを助けようと、別のモンスターがバトルに乱入してくることもあり、モンスター同士の関係を把握することが重要になる。

 その後、3体の“スレイプニル”の撃破に成功すると、小型恐竜のような姿をした“ロックイーター”が登場。ボスとの戦闘については、通常の戦闘と特に変わったシステムは見られなかった。
 だが、ここで召喚コマンドが使用可能になっていることに気付き、召喚獣“ハシュマリム”を呼び出してみることに。召喚コマンドを入力すると、本人以外の2人のメンバーは戦闘を離れ、自分と召喚獣だけで敵と戦うことになる。人数は減ってしまったものの、“ハシュマリム”の力は強大。数回攻撃を繰り返した後、カットインが挿入される「召喚技」を発動し、あっという間に“ロックイーター”を撃破してしまった。

 以上が、今回プレイした範囲内で確認できた新要素となる。フィールドでの索敵から戦闘突入への流れ、そして「魔法に反応して襲ってくる」、「同種のモンスターとリンクする」といったモンスターの習性など、『FF XI』の戦闘に近いプレイ感覚となっていた。
 また、「移動と戦闘が同じフィールド上で展開する」というシステムは、アクションRPGのようなゲーム進行を可能にしており、「戦闘が長いRPGは苦手」というユーザーにも歓迎されるはず。今後発表されるであろうキャラクター固有のコマンドなどを利用することで、製品版ではさらに奥深い戦闘が体験できることになるだろう。2006年3月16日に決定した発売日が待ち遠しい限りだ。

『FF XII』ブースでは、一定時間ごとに数十人ずつ来場者を入れ替えていく入場整理が行われていた。ブース前のスクリーンでは、発売日決定の情報を盛り込んだプロモーション映像を上映。

ブース入り口に飾られていた“ジャッジ”の仮面。細部まで作りこまれており、来場者の注目を集めていた。



試遊台でプレイするファンの顔は真剣そのもの。ヘッドホンも用意されており、戦闘シーンの迫力の効果音を楽しめた。


データ

※以上のプレイレポートは、「SQUARE ENIX PARTY 2005」出展バージョンのもの。製品版とは内容が異なる場合がある。

▼『ファイナルファンタジー XII』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PS2
■ジャンル:RPG
■発売日:2006年3月16日
■価格:未定

■関連サイト
『ファイナルファンタジーXII』公式サイト
「SQUARE-ENIX PARTY 2005」
スクウェア・エニックス