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2005年7月21日(木)

【PSAwards】『ドラクエVIII』が300万以上の出荷本数で「トリプルプラチナ」受賞!

 「PlayStation Meeting 2005」の雰囲気とは一転、華やかなパーティムードで行われた「PlayStation Awards 2005」。こちらの記事では、「PS Awards 2005」の各受賞タイトルと授賞式の様子をお伝えしよう。

 授賞式の冒頭では、SCEJプレジデントの竹野史哉氏が壇上で挨拶。「PS Awardsは昨年10周年の区切りを迎え、今回で11回目。今年はこれから15年、20年とPlayStationの歴史をさらに伸ばすべく、リスタートする年だと考えている。11年前を振り返り、Awardsをなぜやろうとしたかというと、クリエイターに喜んでもらい、我々も一緒に楽しむ場を作ろうということで、このような賞をスタートした。この初心を守り続け、PlayStationのさらなる発展に向けてがんばっていきたい」と述べた。ちなみに竹野氏によると、これまで「ゴールドプライズ」タイトルが112作品、「プラチナプライズ」タイトルが32作品、「ダブルプラチナプライズ」タイトルが5作品、「トリプルプラチナプライズ」以上は3タイトルで、その他もあわせると155タイトルがアワードで受賞しているとのことだ。

 続いて壇上では、2004年5月~2005年5月までに発売されたタイトルの中から、「ゴールドプライズ」、「プラチナプライズ」といった各賞を受賞した作品の開発スタッフに、SCE代表取締役社長&グループCEOの久夛良木健氏より記念の楯と目録が手渡された。また、2004年12月より発売されたPSPタイトルについては、対象期間が1年未満となるため、今回は特別に累計出荷本数30万以上のPSPタイトルに「スペシャルプライズ」が贈られた。「ゴールドプライズ」、「プラチナプライズ」、「スペシャルプライズ」の受賞タイトルは下記のとおり。受賞式に出席した各クリエイターのコメントもあわせて紹介していく。

■「ゴールドプライズ」受賞タイトル(累計出荷本数50万本以上100万本未満のタイトル)
・『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』(コナミ)
・『ワールドサッカーウイニングイレブン8 『ライヴウエアエヴォリューション』(コナミ)
・『大都技研公式パチスロシミュレーター 吉宗』(大都技研)
・『テイルズ オブ リバース』(ナムコ)
・『ドラゴンボールZ3』バンダイ
・『機動戦士ガンダム一年戦争(バンダイ)
・『スーパーロボット大戦MX』(バンプレス)


■「プラチナプライズ」受賞タイトル(累計出荷本数100万本以上200万本未満のタイトル)
・『真・三國無双4』(コーエー)
「『真・三國無双』は、PS2発表にあわせて発足したプロジェクト。PS3でも表彰されるような作品を作っていきたい。(コーエー プロデューサー/友池隆純氏)」

・『ワールドサッカーウイニングイレブン8』(コナミ)
「『ウイイレ5』でPS2に移行して早5年、初めてPS2で作りたい『ウイイレ』ができたと思っています。Awards受賞でパワーをもらい、スタッフ一同一生懸命頑張って、今後もこのようなタイトルを開発していきたい。(コナミ ゲームソフトカンパニー ウイニングイレブンプロダクション統括プロデューサー/高塚新吾氏)」

・『実戦パチスロ必勝法! 北斗の拳』(サミー)
「パチスロシミュレータソフトでこのようなすばらしい賞ををもらえ、今後の励みにしたい。『実戦パチスロ必勝法!』シリーズを継続してがんばっていきたい。(サミー NC研究開発部 NCプロデュースグループ マネージャー/諏佐直己氏)」

・『GRAN TURISMO 4』(SCE)
「私はプロデューサーではなく、プログラマーですが、このような晴れの舞台に立つ機会を与えてくれた山内氏に感謝したい。シリーズとしては4作目で、開発の最中は机の下の寝袋を涙で濡らすこともありましたが(笑)、一緒にやってきたスタッフたちと『GT4』を作りあげることができてよかった。(ポリフォニー・デジタル プログラマー/安原祐二氏)」


■「スペシャルプライズ」受賞タイトル(PSPタイトルは2004年12月の発売より1年経っていないため、今回はスペシャルプライズとして累計出荷本数30万本以上のPSPタイトルを表彰)
・『真・三國無双』(コーエー)
・『みんなのGOLF ポータブル』(SCE)
・『RIDGE RACERS』(ナムコ)


 そして今回、300万本以上の出荷を記録した『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』が「トリプルプラチナプライズ」を受賞。アカペラコーラスグループによるテーマ曲の演奏とともに、アーマープロジェクトの堀井雄二氏、作曲家のすぎやまこういち氏、レベルファイブの日野晃博氏、スクウェア・エニックスの市村龍太郎氏が登場し、拍手で迎えられた。

■「トリプルプラチナプライズ」(累計出荷本数300万本以上400万本未満のタイトル)
・『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』(スクウェア・エニックス)

「『ドラクエ』シリーズは来年で20周年を迎えます。どんなヒットも10年で終わりと言われる中、20年経っても300万本以上も買ってくれるファンがいることが非常にうれしいですし、すぎやま先生をはじめ、これまで開発に関わってくれたスタッフにも感謝します。20年と言わず、これからも30年、40年先も続けていきたい。(堀井氏)」

「私は自称プロゲーマーでなおかつ作曲家であると言っておりまして、ゲームの音楽を作ることは天職だと思っている。『ドラクエ』の音楽を担当させてもらって、本当に幸せです。(すぎやま氏)」

「今回から『ドラクエ』シリーズの開発に関わらせてもらっていますが、17年前に『ドラクエIII』をプレイしてゲーム業界の可能性を感じ、この業界に入ってきたことを懐かしく思い出します。『ドラクエ』という大きな歴史に関われて大変うれしいです。(日野氏)」

「『ドラクエVIII』が発売されてもう半年以上が経ちますが、まだ発売日のことを鮮明に覚えています。朝早くからユーザーの皆さんとカウントダウンをした時に、ファンの皆さんが笑顔で迎えてくれて、“この笑顔を見るために僕たちはがんばってきたんだな”と素直に感じました。その気持ちを大切にまた次の作品につなげていきたいです。(市村氏)」


 最後に、SCE取締役の丸山茂雄氏が登壇。丸山氏はSCE設立前に携わっていた音楽事業を引き合いに出し、「音楽業界は、70年代にニューミュージック、80年代にロック、90年代にダンスミュージックと流行が移り変わり、その間に音楽のテンポがどんどん早くなって、90年代の終わりに1分間に130のビートを越え、ドラムンベースが生まれた。多分コンピュータゲームの進歩も、今はドラムンベースのちょっと手前だと思う。すばらしいスペックを持つPS3というハードが紹介されたが、そのあとはアイデア、感性での勝負。先ほどのPS Meetingで発表された『福福の島』や『ポータブル・リゾート(仮称)』は、なんだかホッとする。技術の進歩と感性、ホッとするという3点が、これからのゲームで考えないといけないことだと感じた。この先の10年はとても感性が必要な時代になる。ここにいるクリエイターの皆さんが思い切りがんばって、これからも楽しいゲームを作ってくれることを期待しています。」と挨拶し、「PS Awards 2005」を締めくくった。

生バンドの演奏が行われるなど、にぎやかな雰囲気となった「PS Awards 2005」。ゲームクリエイターやマスコミなど、多数の関係者が集まった。

今回、「ゴールドプライズ」は『MGS3』や『テイルズ オブ リバース』、『ドラゴンボールZ3』など7タイトルが受賞。

4年連続で「プライズ」受賞となる『真・三國無双』シリーズは、もはや「PS Awards」の常連。

国内外問わずに高い人気を誇る『ウイイレ』シリーズ。「PS Awards」では、3年連続で「プラチナプライズ」を受賞。



今回、特別に設置された「スペシャルプライズ」は、『みんGOL ポータブル』(画像・上)や『RIDGE RACERS』(画像・下)など3タイトルが受賞した。





アカペラで『ドラクエ』のテーマ曲が演奏される中、登場となった『ドラクエVIII』の開発スタッフ陣。(左から市村氏、日野氏、すぎやま氏、堀井氏)



壇上から会場のクリエイターらに「がんばって、これからも楽しいゲームを作ってくれることを期待しています」と呼びかけた丸山氏。「PS Awards 2005」は丸山氏の温かい挨拶で締めくくられ、場内からは拍手が沸き起こった。


■関連サイト
「PlayStation Awards 2005」受賞タイトル ニュースリリース
SCEJソフトウェア
PlayStation.jp
SCE