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2005年6月28日(火)

杉並区立中学校2校の生徒が「Xboxビデオチャットキット」でテレビ会議を展開

 本日6月28日、杉並区立泉南中学校と同区立東原中学校で、テレビ会議システム「Xbox ビデオチャット」を活用した公開授業が行われた。

 マイクロソフトは6月16日に、教職員や生徒のIT関連知識の理解度の向上、IT環境整備の支援を目的に、Xbox本体およびテレビ会議システム「Xbox ビデオチャットキット」各80台を杉並区に寄贈。テレビ会議システムは、同区立小中学校67校、区立科学館、区立済美教育センターといった教育機関に配置され、学校間、学校と施設間でのコミュニケーションネットワーク作りに使用される。

 このテレビ会議システムを活用した初の取り組みとなる本日の公開授業は、上記の区立中学校2校と、10:00より草月ホール(東京都港区)で開催されているシンポジウム「インターネット社会を迎えて -市民に迫られる安全対策-」(主催:インターネット安全運動実行委員会)の会場を遠隔中継でつないで実施された。
 授業には、区立泉南中学校の生徒18人(3年生)と区立東原中学校の生徒10人(2年生)が参加。シンポジウム会場でのマイクロソフトコーポレーション会長兼チーフソフトウェアアーキテクトのビル・ゲイツ氏による基調講演を遠隔中継で視聴し、その講演内容をふまえた上で、「インターネットと私たち」というテーマで両校の生徒たちが「Xbox ビデオチャット」を介してディスカッションを行った。

 基調講演の中でゲイツ氏は、「インターネットセキュリティに対しては、ユーザーの認識を高めることが最も重要。その手段としては、情報収集や教育、最新のソフトウェアを使用することなどが挙げられる。ユーザーの皆さんは、インターネット上でのリスクを理解し、常に安全対策を講じてほしい。また、マイクロソフトでは『インターネット安全運動』にも積極的に取り組み、公式サイトなどでさまざまなツールやソフトを提供しているのでぜひ活用してもらいたい」と語った。

 ディスカッションでは両校の先生を進行役に、区立中学校2校間で展開。生徒たちがインターネットの利用方法、架空請求や迷惑メールへの対応などについて意見交換を行った。生徒たちはWebページの閲覧やメール、チャット、ゲームなど、ほぼ全員がインターネット経験者。迷惑メールなどの対処法としては「無視する」、「家族に相談する」といった意見があがり、先生は「サイトの閲覧などについては中学生なりの判断を持ち、リスクもふまえた上で正しくインターネットを使用してほしい」と話していた。

 その他、「テレビ会議システムを今後どのように使用してみたいか?」という問いかけでは、「複数の学校間で、同時に授業を行ってみたい」、「他校の先生の授業を受けてみたい」、「生徒会役員同士のコミュニケーションや情報交換の手段として使用できればいいと思う」など、他校との交流を目的とした希望が多数を占めたが、中には「このシステムが家にあれば、登校しなくてもいいのに(笑)」という意見も。さまざまな可能性が広がるテレビ会議システムに、生徒たちも興味津々の様子だった。



Xboxのテレビ会議システムを使用した初の授業となる今回、取材に訪れたのは杉並区立泉南中学校。Xbox本体や専用カメラは、生徒たちの前方に設置されている。

基調講演でゲイツ氏は、インターネットの今後の展開について「すべてのTV番組がインターネットを通じて視聴できる他、接続作業などももっと簡単になると思う。また、現在紙を使用している情報はすべてインターネットに取って代わるだろう。したがってセキュリティがもっと重要になってくる」と話した。



ゲイツ氏の基調講演の内容をふまえ、インターネットの利用方法について意見交換が行われたディスカッション。生徒間でマイクを回しながら話し合いを展開。



テレビ会議では、ディスカッションの合間に「Xbox ビデオチャット」のポップアップ機能なども交え、両校が交流を深めた。


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■関連サイト
マイクロソフト ニュースリリース
Xbox.com