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2005年6月10日(金)

小林智美さんも開発に参加!『グラナド・エスパダ』ベータテストは今夏スタート

 ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下、HUE)は本日6月10日、PC用オンラインRPG『グラナド・エスパダ』の記者発表会を開催。現在開発が進められているゲーム内容や参加クリエイター陣、運営スケジュールなどの最新情報が明らかにされた。

 HUEは、韓国の開発会社ハンビットソフトと日立製作所が、2004年11月に設立したオンラインゲーム運営会社。その第1弾タイトルとなる『グラナド・エスパダ』は、『ラグナロクオンライン』を開発した韓国のクリエイター、キム・ハッキュ氏が手がける最新作としても注目を集めている。

 発表会の進行は、HUE事業推進部の平田雅一氏が担当。最新プロモーションムービーの上映後、平田氏は『グラナド・エスパダ』の特徴を解説した。本日詳細が明らかにされたシステムは、「マルチキャラクターコントロール(MCC)」、「スタンス」、「インスタンスダンジョン」の3つ。以下にその内容を紹介する。

■「マルチキャラクターコントロール(MCC)」
 『グラナド・エスパダ』では、プレイヤーは1人のキャラクターだけでなく、最大3人のキャラクターを同時に操作することが可能。基本的にプレイヤーが操作するのはリーダーと呼ばれる1人で、残りの2人はAIが操作を担当する。リーダーの切り替えはキーボードの「F1」~「F3」を使用。状況に応じたチーム編成やリーダーの選択といった、状況に応じた戦略を練る必要がある。
 また、3人を同時に移動させる場合には、左クリックの範囲指定を利用。障害物を避け、自動で最短ルートを移動してくれる。

■「スタンス」
 プレイヤーが選択できるキャラクターのクラス(職業)は、「ファイター」、「ウィザード」、「スカウト」、「ウォーロック」、「マスケッティア」の5つで、各クラスによって装備できる武器が異なる。各武器を使う時の構え方はスタンスと呼ばれ、1つの武器には複数のスタンスが存在。スタンスによって使用できるスキルやステータスが変化し、スタンスの設定も自由に切り替えることが可能だ。

■「インスタンスダンジョン」
 「インスタンスダンジョン」は、突入時に各プレイヤーに目的が与えられる特殊なダンジョン。与えられる目的は、「このアイテムを見つけ出せ」というものや「このモンスターを討伐せよ」といったものが用意される。中には、プレイヤー同士で競い合うような内容もあるという。

 システムの解説を終えた平田氏は、『グラナド・エスパダ』の制作に参加する新たなクリエイターとして、小林智美さんと久保田修氏の2人を起用することを明らかにした。小林さんは、スクウェア・エニックスの『サガ』シリーズのキャラクターイラストやイメージデザインで知られる人気イラストレーター。『グラナド・エスパダ』では、各クラスの衣装や追加クラスのイメージイラストなどを担当する。
 一方、ピアニストや作曲家として、音楽業界で幅広い活動を続けている久保田氏は、『グラナド・エスパダ』のサウンドコンポーザーとして開発に参加。ゲーム内のBGMを手がけること以外詳細は明らかにされなかったが、後日BGMの一部が公開される予定だ。
 小林さんと久保田氏の起用は、HUE設立時からキム・ハッキュ氏が強く希望していたという。キム・ハッキュ氏は、以前より小林さんと久保田氏の作品のファンであり、HUEを通じてのアプローチによって今回のコラボレーションが実現。キム・ハッキュ氏は「海外のクリエイターと仕事を進めるのは初めて」と語っているが、お互いに『グラナド・エスパダ』についての意見を交換するなど、積極的にコミュニケーションを取りながら制作を進めていくとのことだ。

 さらに、発表会の最後には今後の運営スケジュールが公開された。日本国内のクローズドベータテストは、今夏より実施される予定。具体的な応募方法は未定だが、より厳しい意見を求めるために、ファンサイトの運営者やオンラインゲームの経験が豊富なユーザーを中心に、数100人規模の参加者を選抜する。また、ベータテストは複数回に分けて実施され、『グラナド・エスパダ』ならではの特徴的なシステムを、1つ1つ確認するような内容になるという。クローズドベータテスト後には、オープンベータテストが今秋に、正式サービスが年末年始ごろに開始される予定だ。

 キム・ハッキュ氏のこだわりが生かされ、多数の特徴的なシステムが採用された『グラナド・エスパダ』。クローズドベータテスト開始に向け、随時情報が明らかにされていくとのことなので、オンラインゲームファンは今後の動向に注目しておこう。



HUE代表取締役CEOのキム・ヨンマン氏(写真上)と事業推進部の平田氏(写真下)。キム・ヨンマン氏は、「サービス開始前にもかかわらず、5月の公式サイトの累計アクセスは1,000万アクセスを記録しました」と語り、日本での展開に手ごたえを感じているようだった。

『グラナド・エスパダ』にサウンドコンポーザーとして参加する久保田氏。韓国にも足を運び、キム・ハッキュ氏と意見を交換しながら、BGMなどの制作を進めているとのことだ。



3人のキャラクターを同時に操作する「MCC」システム。ログイン後の「バラックモード」(写真下)では、新キャラクターの作成やチーム編成などが可能。



マスケット銃を使用した遠距離攻撃が特徴のクラス「マスケッティア」。写真のようにスタンス(構え)を切り替えることで、ステータスやスキルを変更できる。



韓国でも未公開のダンジョン「アル・ケルト・モレッツァ」。突入時にプレイの目的が設定される「インスタンスダンジョン」は、クローズドベータテストでも体験可能とのことだ。



プロデューサーのキム・ハッキュ氏が見守る中、開発スタッフらによるデモプレイも披露された。

人気クリエイターの参加も決定し、さらに期待度が高まるオンラインRPG『グラナド・エスパダ』。ベータテストの開始が待ち遠しい限りだ。(写真左からキム・ヨンマン氏、キム・ハッキュ氏、久保田氏)

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データ

▼『グラナド・エスパダ』
■メーカー:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:未定
■プレイ料金:未定

■関連サイト
『グラナド・エスパダ』公式サイト
ハンビットユビキタスエンターテインメント
電撃オンライン『グラナド・エスパダ』インタビュー