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2005年4月4日(月)

時にはプレイヤー、時にはクリエイター!?PSP『アドベンチャープレイヤー』発表会

 本日4月4日、フロム・ソフトウェアが6月30日に発売を予定しているPSP用ソフト『ADVENTURE PLAYER(アドベンチャー プレイヤー/以下、ADVP)』の制作発表会が行われた。

 『ADVP』は、コンテンツデータを入れ換えるだけでさまざまなアドベンチャーゲームが楽しめるという再生エンジン。「遊ぶ」、「作る」、「見せる」がキーワードとなっており、ゲームを遊ぶだけでなく、専用のゲーム制作ツール「ADVPスタジオ」(Windows用)を使用することで、オリジナルコンテンツを作成することもできるようになっている。作成したオリジナルゲームは、メモリースティック DUOやPSPの無線LAN通信(アドホックモード)、インターネットを介して配布することも可能だ。

 発表会の冒頭では、フロム・ソフトウェア代表取締役の神直利氏が挨拶。「『ADVP』は、携帯性、PCやインターネットとの親和性といったPSPの機能を有効利用したいという思いと、個人や素人というキーワードを組み合わせて企画したタイトル」と述べ、いろいろなことができるソフトなので、想像力を働かせて受け入れて欲しいと語った。

 続いて、本作のプロデューサーを務めた谷口篤士氏とコンセプトデザイン部の柳暁氏が、本作の詳細について説明。谷口氏は「『ADVP』はインターネットや無線LAN機能を使用して、やり取りしたデータを動かす“盤”と考えている。しかしながら、“盤”のみでは起動が難しいため、ホラージャンルのアプリ3つを同梱した」と述べ、サウンドノベル『怪奇圏』、同社を代表するシリーズ作品の最新作『ECHO NIGHT #1』、誰もいない屋敷の中を想像力と思考でプレイする『ハコノナカ』を紹介。この3アプリは、あらかじめソフト内に収録されているので、購入後すぐに遊べるようになっている。
 オリジナルコンテンツの制作ツール「ADVPスタジオ」は、『ADVP』公式サイトからのダウンロードおよび、CD-ROMで無料配布されるとのこと。会場では、PCでの作成画面などが公開され、デジカメで撮影した画像やPCで加工した画像などを「ADVPスタジオ」に取り込むだけで簡単にシーンを作成する様子を見ることができた。作成したシーンは、メモリースティック DUOでデータ移動させ、PSPで再生できるようになっている。

 さらに発表会では、同公式サイトで無料配布されるさまざまなコンテンツを紹介(一部有料)。テキストアドベンチャー、パズル、サウンドノベル、IQ診断クイズ、フォトビューワー、アイドル写真集、文芸作品など、ゲームだけにとどまらず、幅広いジャンルのコンテンツが用意されており、ソフト発売後は毎月追加配信されるのこと。あわせて、ゲームメーカー・アルディが開発した『マーダー・クラブ』(J・B・ハロルドシリーズ)、『琥珀色の遺言』(藤堂龍之介探偵日記シリーズ)の2作品が『ADVP』向けアプリとしてリリースされることも明かされた。フロム・ソフトウェアでは、他のゲームメーカーと協力し、『ADVP』のコンテンツ充実を図るとしている。

 また本作では、「アミューズメントメディア総合学院」やタレント事務所「スターダストプロモーション」とコラボレーションしたプロモーションを展開。「アミューズメントメディア総合学院」とのコラボでは学内教材として『ADVP』の導入が決定している他、『ADVP』公式サイト上で、学生作品のコンテンツがインディーズコンテンツとしてラインナップされる。もう一方の「スターダストプロモーション」とのコラボでは、新人タレント発掘のスターダストオーディションに「ADVPフォトジェニック賞」が設定される他、所属タレントのコンテンツ出演などが予定されている。会場には、タレントたちとデート気分が味わえるコンテンツ「アドプレアルバム」に出演する天川美穂さん、葵さん、松原静香さんも駆けつけ、「私たちとたくさんデートしてください」とアピールしていた。

 本日の発表会では、SCEコーポレート・エグゼクティブの佐伯雅司氏によるビデオメッセージも公開。佐伯氏は、「昨年7月に行ったPSミーティングでのPSP概要説明で、“PCとの親和性が高い”という説明をヒントに、積極的な企画を立ててもらった。PSPのデバイスであるメモリースティック DUOの採用は、PCが身近なものになったというユーザーの生活環境が大きく変化したことに対し、マーケットの変化に対応したい、という意思があったことから決断。『ADVP』は、そのポイントにいち早く反応してくれたことに加え、受動的なものから能動的な遊び方をユーザーに示唆していくものだと理解している。このような意欲的なソフトが成功し、PSPが身近なツールとして楽しめるという現実を形にしてくれるのではないかという期待を強く持っている」と、本作発売に対するエールを送った。

 アドベンチャーゲームを遊ぶだけでなく、自分でアプリを制作したり、ゲーム以外のコンテンツも楽しめるなど、非常に自由度の高い内容となっている『ADVP』。ハードの特性を駆使し、これまでとは一味違ったPSPの魅力が堪能できそうだ。

神氏は冒頭の挨拶で、「『ADVP』のタイトル名に“アドベンチャー”が含まれているが、アドベンチャーゲームだけでなく、もっといろいろなことができる」と語った。

『ADVP』の詳細を説明する本作プロデューサーの谷口氏。同梱アプリについて「収録されているアプリは、難易度や制作にかかる時間がそれぞれ異なる。ゲームコンテンツ制作の参考にしてもらえれば」と語っていた。

『ADVP』の特徴を、開発担当の柳氏がPSP本体を操作しながら紹介。

ソフトに同梱されるアプリの1つ『怪奇圏』は、“究極の二択”をコンセプトとしたホラージャンルのサウンドノベル。

1998年にPS用ソフトとして発売された『Echo Night』の続編となるシリーズ最新作が、『ADVP』に収録される。

こちらは、コンテンツ制作ツール「ADVPスタジオ」の操作画面。PCで誰でも簡単にさまざまなコンテンツを作成することができる。

『ADVP』用コンテンツに出演する女性タレントらも登場し、発表会に華を添えた。

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データ

▼『ADVENTURE PLAYER』
■メーカー:フロム・ソフトウェア
■対応機種:PSP
■ジャンル:ETC
■発売日:2005年6月30日
■価格:3,990円(税込)
※専用制作ツール「ADVPスタジオ」の対応OSはWindows XP/2000となっている。

■関連サイト
『ADVENTURE PLAYER』紹介ページ
フロム・ソフトウェア