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2004年4月29日(木)

「PlayStationと科学展」がスタート!テープカットセレモニーには久夛良木氏も

 本日4月29日より日本科学未来館(東京都江東区)で、展示イベント「PlayStationと科学展 ~コンピュタテクノロジーとエンタテインメント」が開催されている。

 このイベントは、SCEの家庭用ゲーム機「PlayStation」と「PlayStation 2」にスポットを当て、最先端のコンピュータテクノロジーとその基盤となる科学技術の関係などを、わかりやすく展示するというもの。
 初日となった本日は開館時刻10:00に、日本人初の宇宙飛行士として知られ、同館の館長を務める毛利衛氏、SCE代表取締役社長兼グループCEOの健氏によるテープカットセレモニーが行われた。
 毛利氏は「当館の展示は、宇宙、生命の科学、技術革新、情報科学という4つの分野がテーマ。これまでにすごい科学の進歩を遂げてきたPSは情報科学という分野のコンセプトにぴったりです。多くの人に文化的な影響を与えたPSの10年間の歩みとこれからをあわせて楽しんでください」と挨拶。一方、久夛良木氏は「現在PS、PS2はあわせて1億7,000万台を出荷し、世界中で親しまれている。この展示でPSに詰め込まれた技術や科学、技術者の思い、ゲームを支えている力に触れ、科学が牽引する未来のエンタテインメントに夢を膨らませてほしい」と語った。

 「PlayStationと科学展」で真っ先に目に留まるのは、ソニー入社当時の久夛良木氏の写真。これとともに、「高性能・高価だった“仕事”のためのワークステーションを“遊び”のためのコンピュータとしてみんなの手の届く価格で届けたい、さまざまなクリエイターが活躍できる夢のプラットフォームを作りたいという想いがに1つになり、世界初のリアルタイム3次元CGゲーム機“PlayStation”が生まれた」という、開発者を代表した久夛良木氏からのメッセージも公開されている。

 会場内には、国内で初代PSが発売された1994年12月3日から現在にいたるまでの10年間を年表形式で記した「“プレイステーション”の歴史」、ポリゴンによる3次元グラフィックス表現のしくみをわかりやすく解説した「3Dゲームの原理」、業務用コンピュータ“ワークステーション”からの進化をたどる「“プレイステーション”誕生」、PSからPS2へのパワーアップ、基盤や半導体、記録メディア、コントローラの進化を紹介する「“プレイステーション”進化論」など、興味深い展示が盛りだくさん。普段何気なく使用しているPS、PS2の根底、裏側部分を改めて知ることができる。

 その他、『グランツーリスモ』をベースに究極のリアル感を追求したという「“GT”シミュレータ(スバル制作)」、「EyeToy USBカメラ」などを使用し、遊びながら最新技術を体感できるコーナーも用意。さらに「ワークショップ」として、1日に数回PS2本体の分解実演も行われるとのことだ。

 ゲーム機として慣れ親しんだPS、PS2をより深く知ることができるこのイベント。開催期間は5月31日までとなっているので、GWの休みなどを利用して訪れてみてはどうだろうか?

「PlayStationと科学展」開催を記念したテープカットセレモニーには、久夛良木氏(左)と毛利氏(右)が列席。館長である毛利氏は「すばらしい展示ができてうれしい」とコメント。

会場の入り口付近に展示されていた若かりし頃の久夛良木氏の写真。



会場内では、PlayStationに詰め込まれた最新技術やその進化の過程、ゲームのしくみなどが、テーマごとに紹介されている。

「“プレイステーション”の進化論」では、ロゴやコントローラ試作品も公開。多数の試作品により、開発者たちの試行錯誤が伺える。



技術の向上により同性能でも使用部品数が減り、基盤がどんどんコンパクトに。PS本体のサイズもかなり小さくなっている。

「“GT”シミュレータ」は、人気のドライビングシミュレーションゲーム『グランツーリスモ』を開発したポリフォニー・デジタルの協力により制作されたマシン。本物の車の動きを体感することができるとのことだ。

画像処理技術を解説するこのコーナーでは、「EyeToy USBカメラ」などを使用したミニゲームで、遊びながらリアルタイム画像入力が体験できる。


データ

■「PlayStationと科学展~コンピュータテクノロジーとエンタテインメントの融合~」
【開催日時】2004年4月29日~5月31日 10:00~17:00 ※入館は16:30まで。休館日はGW期間を除いて毎週火曜日
【開催場所】日本科学未来館 1F 催事ゾーン(東京都江東区青海2丁目41番地)
【入館料】大人:500円、18歳以下:200円

■関連サイト
PlayStation.jp
SCE
日本科学未来館