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2003年12月22日(月)

オーケストラとはまた一味違う!弦楽四重奏による『ドラゴンクエスト』コンサート

 去る12月19日、浜離宮朝日ホールにてマティアス・ムジクム・カルテット演奏の「弦楽四重奏によるドラゴンクエストコンサート」が開催された。

 弦楽四重奏は、ファーストヴァイオリン、セカンドヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽器4つで演奏するというもの。これまで『ドラゴンクエスト』のオーケストラコンサートは何度も行われてきたが、弦楽四重奏によるコンサートは今回が初めて。もはやファンには解説不要のおなじみの曲が、約2時間に渡って演奏された(演奏曲は下記を参照のこと)。
 このコンサートについて、編曲とお話を担当したすぎやまこういち氏は、「マティアス・ムジクム・カルテットのメンバーがやりたいと言い出したのがきっかけ」と弦楽四重奏でコンサートを開催する経緯を話し、「今日の演奏はダイアモンドの原石。でも、今までリハーサルを聴いた限りでは、原石としてはかなり輝いている。これから先、さらに磨きをかけ、こなれてきたところで今度はこれをレコーディングしたいと思っています。」と今回のコンサートおよび今後の展望について語った。このレコーディングについては、今回の初演から数をこなしてからCDを作るとのことで、「オーケストラバージョンのCDではできなかったこと。いいCDができる」と、すぎやま氏自身も楽しみにしているという。

 今回の「弦楽四重奏によるドラゴンクエストコンサート」では、武器商人トルネコの変奏曲、戦闘曲でのカテンツォなど、オーケストラでは聴くことができなかった弦楽四重奏ならでは素晴らしい演奏を聴かせてくれた。今後また、折をみて弦楽四重奏によるコンサートを行っていくとのことなので、『ドラクエ』ファンは次の機会にぜひコンサート会場に足を運んでおきたい。

 また、これに加えて来春発売予定のPS2用ソフト『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』に関して「『ドラゴンクエストV』のためだけの新曲というのはないですが、やっていただけると違いがわかると思います。十分に音楽を楽しんでいただけます」とコメント。さらに『ドラゴンクエストVIII』は現在作曲中とのことで、頻繁に聴くことになる戦闘の曲、街の曲、フィールドの曲は「完璧に納得できるまでまだ時間がかかるかな(笑)。今頑張っている最中です」とのことだった。ファンはこちらも楽しみにしていよう。

「弦楽四重奏によるドラゴンクエストコンサート」は夏のオーケストラコンサートに続いてチケットが完売。「応援してくださる気持ちがダイレクトに伝わってくる。」とすぎやま氏も感無量のご様子だ。

世界初演となる、弦楽四重奏による『ドラゴンクエスト』コンサート。いつになるかわからないが、CDの発売を楽しみにしていたい。なお、写真は左からファーストヴァイオリンの齋藤真知亜氏、セカンドヴァイオリンの永峰高志氏、ヴィオラの坂口弦太郎氏、チェロの藤森亮一氏。


データ

■「弦楽四重奏によるドラゴンクエストコンサート」プログラム
<第1部>
・勇者の仲間たちより(『IV』)
 間奏曲~戦士はひとち征く~おてんば姫の行進~間奏曲
 武器商人トルネコ変奏曲
 ジプシー・ダンス~シプシーの旅
・のどかな家並(『VII』)
・木洩れ日の中で~ハッピーハミング~ぬくもりの里に~木洩れ日の中で(『VI』)
・のどかな熱気球のたび(『IV』)
・失われた世界~足どりも軽やかに(『VII』)
・哀愁物語(『V』)
・血路を開け(『VII』)

<第2部>
・序曲(『I』)
・Love Song探して(『II』)
・王宮のロンド(『III』)
・遥かなる旅路~広野を行く~果てしなき世界(『II』)
・世界をまわる(『III』)
 街~ジパング~ピラミッド~村
・鎮魂歌~ほこら(『III』)
・戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦(『III』)
・そして伝説へ(『III』)

■関連サイト
アニプレックス 『ドラゴンクエスト』サウンド・トラック紹介ページ
アニプレックス
『ドラゴンクエスト』公式サイト
スクウェア・エニックス