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2003年10月9日(木)

最新技術を詰め込んだリズムアクションゲーム『モジブリボン』がついにお披露目!

 SCEは本日10月9日、『パラッパラッパー』シリーズなどを手がけた松浦雅也氏によるPS2向けの新作タイトル『モジブリボン』のお披露目イベントを都内で開催した。

 『モジブリボン』は、アナログスティックを動かすだけで、あらゆるテキストデータが音声合成化され、ラップで楽しめるというリズムアクションゲーム。かわいらしい登場キャラクター“モジブリ”たちの筆をタイミングよく上げ下げし、達筆な文字でテキストを書き上げていくことが目的だ。ゲーム内には全24話のシナリオが収録されており、各ステージをクリアして物語を進めたり、自分が入力したオリジナルテキストを自動音声化して楽しむことができる。さらに、PS2専用ネットワークアダプターにも対応しており、自分の考えた文章を投稿したり、友達とメールテキストを交換してプレイすることも可能となっている。

 お披露目イベントには本作のプロデューサー・松浦氏、シナリオを手がけた作家・タレントのいとうせいこう氏が出席。両氏により、『モジブリボン』の開発秘話などがトークショー形式で語られた。
 まず最初に、松浦氏は約3年前からこのタイトルの開発に取り掛かっていたと話し、このタイトルが発売されるまでの経緯を説明。本作を作ろうと思ったきっかけを「『パラッパラッパー』を開発した頃に『なぜラップなのか?』とよく聞かれたが、ボタンを押して出てくる音の中で“声”が一番おもしろいと感じていた。普段何気なく使用しているが、声というのは感情や音程、リズム、言葉の意味など、ものすごく深く複雑なもの。『パラッパ』は英語だったのでリズムのみを楽しむという感じだったが、言葉の意味がわかる日本語でもやってみたいと思った」と語る。また、いとう氏にシナリオを依頼した理由を「ゲームの仕事というのは、制約が多くストレスがたまる仕事。その負荷に耐えてくれて、なおかつおもしろい話が書ける人ということで、いとうさんが思い浮かんだ。すばらしい話を書いてもらいました」と話した。なお、これに対し、いとう氏は「ハードルが多いものを何とかしようと取り組むことが好き。とても楽しんで作業をすることができた」とコメント。収録されているラップ物語の文字数制限や内容については、特に大きな問題もなくスムーズに進んだようだ。
 その他、松浦氏は本作の開発にあたり、ことばの節まわしや違和感のない発音などの調整部分で苦労したと語っており、「文字だけでは伝えきれないニュアンスなど、非常に細かい部分まで気を配って制作している」と話す。

 最後に、松浦氏は本作を「見た目はゴージャスなものではないけれど、基礎部分にすごく力を注いだ無骨(ぶこつ)なゲーム」と表現。いとう氏は「ゲームのジャンルでいうと、“リズムアクション”ですが、スティックを使用した文字の入力方法や音声合成など、いろいろな可能性を持つシステムが搭載されている。ゲーム好きはもちろん、未来の可能性を秘めている、何かすごいことが起こるんじゃないか、という雰囲気が好きな人にはたまらない作品だと思う」と魅力を語ってくれた。ゲームだけではなく、その他のジャンルにも活用できそうな最新技術が搭載されているという『モジブリボン』の発売が非常に楽しみだ。

和風な演出で、ジャパニーズラップが楽しめるリズムアクションゲーム『モジブリボン』。アナログスティックでキャラクターを操作したり、文字を入力したりできることが特徴。

お披露目会が行われた場所は渋谷の「康ギャラリー」。本日のイベントは「お披露目お茶会」と題されており、来場者には和菓子とお茶がふるまわれた。



イベントの冒頭では、本作のキャラクターデザインを担当した松浦季里さんが主人公“モジブリ”の描き下ろしパフォーマンスを披露。

「Eメールなど、文字だけで何かを伝えることが苦手。音がついたらニュアンスなどの細かい部分が伝わりやすいのではないかと思った」と本作を思いついたきっかけを語った松浦氏。

いとう氏は収録されている物語について「ジャパニーズラップということで、日本語で韻を踏む楽しさ、ストーリーのおもしろさを重視してシナリオを書いた」とコメント。

(C)2003 Sony Computer Entertainment Inc.

データ

▼『モジブリボン』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS2
■ジャンル:ETC
■発売日:2003年11月20日
■価格:5,800円(税別)

■関連サイト
『モジブリボン』紹介ページ
PlayStation.jp
SCE